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2020明治安田J1リーグのランキング大胆予測(4位〜1位)

アンドレス・イニエスタ 写真提供: Gettyimages

2位:ヴィッセル神戸(AFCチャンピオンズリーグ優勝可)

2019結果:8位/2020注目選手:古橋亨梧

ヴィッセル神戸がJ1上位でシーズンを終えると予測するのは2年目となる。しかし前年のように、いきなり神戸のリーグ優勝を予測したりはしない。どれほどその予測が外れたか。アンドレス・イニエスタ、ルーカス・ポドルスキ、ダビド・ビジャのような国際スターが揃っていたにも関わらず、2019年の神戸の結果は8位であった。もちろん少なくとも2019年の天皇杯は優勝したが。

ということで、今年は2位と予測する。イニエスタ獲得によりJ1を圧倒的に支配するという昨年の予測よりは現実的だろう。ようやく巨大スポンサー楽天が描く夢の達成に向けた基礎が作られてきたという意味でも現実的だと思われる。神戸は2019年の天皇杯に続き、2020年2月8日に行われた富士ゼロックススーパーカップでも、J1王者横浜F・マリノスをPK戦で破ってタイトルを獲得した。

神戸のような多額の投資を受ける野心的なクラブが、カップ戦の優勝を皮切りに次々にタイトルを獲得する栄光の時代を迎えるケースはいくつかある。例えばマンチェスター・シティは、シェイク・マンスール(アブダビ・ユナイテッド・グループの社長)がオーナーとなってから2011年のFAカップで初タイトルを獲得。以降プレミアリーグ4回、FAカップ1回、EFLカップ4回、そしてFAコミュニティ・シールド3回の優勝をしてきた。

シティと神戸には似たような野心が見られる。神戸のJリーグ優勝はまだと見込むも(単に横浜が強すぎるため)カップ戦では頭角を現していくだろう。初となるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝はどうだろうか?可能だと思うが、栄光への道のりは厳しいには違いない。

ルーカス・ポドルスキ 写真提供: Gettyimages

神戸を率いるトルステン・フィンク監督の存在は、楽天の野心的なプロジェクトの歯車を動かしたと言える。フィンク監督の指導の元で、神戸は天皇杯と富士ゼロックススーパーカップでの優勝を含め、ここ27試合中17試合で勝利している。楽天はようやく巨大プロジェクトを取り締まる指導者を見つけたようだ。

また、フィンク監督の存在が、ビジャの引退とポドルスキの移籍を差し置いても神戸を2位にした理由でもある。そして、この2人のスーパースターストライカーの代わりを期待され加入したのが、Jリーグの点取り屋として知られ昨シーズンは清水エスパルスで活躍したドウグラスだ。J1での経験も長く、2人の穴を埋めることができると思われる。一方、イニエスタ、セルジ・サンペル、トーマス・フェルメーレンは2020年も残り、山口蛍、西大伍、古橋亨梧らクオリティの高い日本人選手と共に準備を整えている。

2020年の神戸にはとても期待している。今年こそ日本一となるための優勝争いに絡み、横浜、東京、川崎などと厳しい戦いを迎えるだろう。また、前述のように、初のACL出場で優勝する可能性も低くはない。厳しい戦いとなりそうだが、フィンク監督率いる戦士はこの挑戦を大いに楽しむことだろう。

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名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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