2019年が終わり、2020年がやってきた。
ここ数日「Decade(10年間)」シリーズとして、2010年-2019年の10年間を振り返るデータが多く発信されているが、その中でも興味深いと感じた「この10年間でもっとも勝ち点を稼いだプレミアクラブトップ10」をご紹介したい。
10位:サウサンプトン
獲得勝ち点:363
最近では下位争いを繰り広げてはいるものの、良質なプレイヤーが揃いやすいセインツが10位にランクイン。サディオ・マネやトビー・アルデルヴァイレルト、アダム・ララーナが赤白のストライプを着ていたことが懐かしく思う。
9位:ストーク・シティ&ニューカッスル
獲得勝ち点:391
9位に同率でストーク・シティとニューカッスル・ユナイテッドが並んだ。圧倒的なフィジカル戦法を貫きストーク・シティは強さを見せた。また強風が止まないブリタニア・スタジアムだったことも特筆すべきポイントだろう。ニューカッスルも降格の憂き目にも遭ったが、プレミアでの戦い方を知る常連が力を発揮した結果となった。
8位:ウェストハム
獲得勝ち点:403
7位:エバートン
獲得勝ち点:567
8位、7位にはプレミアリーグの強豪に挑戦するクラブがそれぞれランクインした。毎シーズン魅力的なプレーヤーを補強し期待させてくれるものの、如何せん結果が伴わずあと一歩と言われた10年だったことには違いない。しかし、下位チームとの実力差は歴然たる開きがあり、この位置を保っていることは評価するべき点であろう。
6位:アーセナル
獲得勝ち点:702
5位:トッテナム
獲得勝ち点:703
6位、5位にはノースロンドンの2チームがランクイン。その差は僅かに1ポイント差。強豪から中堅チームへ変化、中堅チームから強豪へ変化した対照的な10年間になったことだろう。
アーセナルはかつて世界から注目されるサッカーを繰り広げたが、時代とともに変化する寛容さを持ち合わせていなかった。対するトッテナムはマウリシオ・ポチェッティーノ招聘という「変化」をきっかけに勝利のメンタリティを植え付けチームに強さと安定感をもたらした。
4位:リバプール
獲得勝ち点:710
3位:チェルシー
獲得勝ち点:740
4位、3位にはリバプールとチェルシーがランクイン。ブレンダン・ロジャースやユルゲン・クロップの功労が、リバプールにこの結果をもたらしていると言えるだろう。組織的な強さと個人で打開できる個性のバランスがここまで取れているのはリバプールだけだ。
チェルシーもあれだけの監督交代があったものの、安定して勝ち点を稼げているクラブだ。特に印象的だったのはアントニオ・コンテ。彼が持ち込んだ3バックをきっかけにイングランドに3バックの文化が定着したことも忘れてはならない。
2位:マンチェスター・ユナイテッド
獲得勝ち点:747
強さと伝統。そこらの赤と一緒にしてはならない。しかし、この勝ち点はアレックス・ファーガソンがもたらしたという印象がどうしても拭えない。しかし、ファーガソンの下で戦ったオーレ・グンナー・スールシャールがユナイテッドに新たな指針を植え付け、イキイキとした若手を中心に大きく動き出そうとしている。
1位:マンチェスター・シティ
獲得勝ち点:818
他のクラブを大きく引き離し、圧倒的な差でマンチェスター・シティが頂点に立った。完璧主義を貫いた10年間と言ってもいいだろう。無論この10年間での資本的成長が要因の1つではあるが、他のクラブとは異なる監督・フロントの連携力が成長の要因とも言える。どこかのJリーグクラブのように単なる実力者の掛け算ではチームは強化されない。選手たちのプレースタイルや環境適応能力、文化的背景など様々な側面から見つめる選手分析能力はこれからのチーム強化のために必要なものなのかもしれない。
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