フランス誌『フランス・フットボール』が主催するバロンドールの授賞式が現地時間2日に行われ、バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが自身6度目の受賞を果たした。
今回のバロンドールでは注目を集めるトピックが1つあった。それはリバプールのオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクが受賞できるかどうかという点だ。ディフェンダーの受賞難易度が高いことで知られる同賞だが、今年もディフェンダーがバロンドールを受賞することはなかった。
それでもファンダイクはメッシにあと一歩迫る2位にランクインした。本人にとっては手放しで喜べる結果ではないかもしれないが、客観的に見れば素晴らしい結果と言えるだろう。今回は、ファン・ダイクのようにあと一歩バロンドールに届かなかった選手たちをご紹介する。
イケル・カシージャス
2008年
順位:4位
獲得タイトル:リーガ・エスパニョーラ、UEFA欧州選手権(EURO)
クラブでは36試合を32失点に抑え、サモラ賞(シーズン最小失点に贈られる賞)を獲得したカシージャス。スペイン代表では44年ぶりの優勝に大きく貢献するなど、このシーズンは素晴らしい活躍を見せていた。バロンドール受賞を求める署名活動が行なわれ、約1万人の署名が集まり約40年ぶりのGKバロンドーラーに期待がかかったが、4位に終わっている。
シャビ
2009年
順位:3位
獲得タイトル:リーガ・エスパニョーラ、コパ・デル・レイ(国王杯)、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)
リーグ戦最多の20アシスト、CL最多の7アシストと驚異的なペースでゴールをアシストした2009年のシャビ。クラシコので4アシストや国王杯決勝でのゴール、CL決勝での1アシストなど、重要な試合でも印象的なパフォーマンスを見せ続けた。そのシャビをバロンドールに推す声も多かったが、メッシ・ロナウドの牙城を崩すことはできなかった。
(2度目)
2011年
順位:3位
獲得タイトル:リーガ・エスパニョーラ、チャンピオンズリーグ、スーペルコパ・デ・エスパーニャ
ジョゼップ・グラルディオラ体制3年目でチャンピオンズリーグとリーガ・エスパニョーラのタイトルを獲得したバルセロナ。メッシとシャビが最終候補の3人に残ったが、バロンドールを獲得したのはやはりメッシだった。バルセロナにサポーターにとっては複雑なバロンドールとなっただろう。
アンドレス・イニエスタ
2010年
順位:2位
獲得タイトル:FIFAワールドカップ、リーガ・エスパニョーラ
シーズン前半は怪我の影響で出場機会が少なかったが、徐々に存在感を発揮しリーグ優勝に大きく貢献。2009年8月8日に親友のダニエル・ハルケ氏が死去し、悲しみのなかで迎えたFIFAワールドカップだがスペイン代表の優勝に貢献。決勝戦ではハルケ氏に捧げる決勝ゴールをあげ、世界中の人々に感動を届けた。イニエスタをバロンドールに推す声も多かったが、あと一歩及ばなかった。
ウェスレイ・スナイデル
2010年
順位:4位
獲得タイトル:セリエA、コッパ・イタリア、チャンピオンズリーグ
2010年のバロンドール最終候補3人の中に、インテルで欧州3冠を達成し、南アフリカワールドカップではオランダ代表として準優勝、自らも得点王に輝いたスナイデルの名前はなかった。該当年は仏誌『レキップ』からFIFAに運営が移った初年度であり、従来のジャーナリストによる投票ではスナイデルが1位だった。しかし、FIFA最優秀選手賞の投票員である選手と監督たちからの投票が圧倒的にバルセロナ選手たちに集中したことで3位にさえ入ることができなかった。この選考にはバロンドールという賞の価値に疑問の声が挙がった。
フランク・リベリー
2013年
順位:3位
獲得タイトル:ブンデスリーガ、DFBポカール、チャンピオンズリーグ
この年のバイエルンはチャンピオンズリーグ、ブンデスリーガ、DFBポカールの3冠を達成。リベリは中心選手として獅子奮迅の活躍を見せ、これらタイトルの獲得に大きく貢献した。当然彼をバロンドールに推す声は大きく、2013年のFIFAバロンドール最終候補3人になったが、レアル・マドリーFWクリスティアーノ・ロナウドとバルセロナFWリオネル・メッシに及ばず、3位に終わった。現在でもリベリーがこの年のバロンドールに相応しかったと考える人は少なくないだろう。
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