湘南ベルマーレは10日夜、敵地・札幌でYBCルヴァンカップ・グループステージ第3節・北海道コンサドーレ札幌に臨む、1-4と大敗を喫している。
6日に行われた明治安田生命J1リーグ第6節・ジュビロ磐田戦で攻め切ることができず敗れて迎えたこの一戦では、序盤こそカウンターからコンサドーレゴールを脅かすシーンを作っていたものの、前半途中から自陣からロングカウンターを狙う時に起点を潰されるシーンが見受けられる。
そして27分にPKから日本代表FW鈴木武蔵に決められると、前半終了間際には立て続けに最終ラインの裏のスペースを攻略され2ゴールを献上する。
0-3と厳しい状況の中で迎えた後半は開始早々の50分に途中出場のMFレレウが2点差に詰め寄るゴールをマークするものの、その後は鈴木にハットトリックを許すなど防戦一方の展開に。80分台に入ってようやく敵陣に攻め込む場面を作ったものの、点差を詰めることはできなかった。
ベルマーレの曺貴裁監督はドレッシングルームで選手たちに多くのことを伝えていたのか、試合終了から約40分後に真剣な面持ちで会見場に姿を現した。
同監督は開口一番「平日の夜にも関わらず、このドームに札幌のサポーターの声援に自分たちのチームを勝たせたいという気持ちを敵チームながらすごく感じた」と北海道コンサドーレ札幌サポーターの熱量を称賛。
そして「緑色のユニフォームを着たうちのサポーターも我々の試合を楽しみに最後まで応援してくれたが、結果的に勝ち点1もとれなかったし、今季一番点差が空いて負けてしまった試合となった」と試合を総括。
「敗戦というのは選手にとっても我々にとっても、どのような状況でも悔しいものである。時にはゴールラインを割ったのか、割っていないのかという争いの中で勝ち負けが決まるスポーツである」
「ただ今日に関しては、あのようなメンバーで初めて試合した中で、アウェイのこのような雰囲気の中でのプレーがどこか普段の練習でやっていることができなかったり、アクシデントに耐えられなかったり、そのような状況で失点を繰り返した」と大量失点の原因を語っている。
それでも曺監督は「各個人がチームとしてではなく、今日ピッチに立った個人、そして見ている選手が練習や試合をどのようにやっていかないといけないのかということを自分で体験できた時間だと思っている」
「実際にライオンに遭って危ないと思うのか、それともライオンがいるらしいと思って危ないと思うのかでは全然違うと思う。そういう意味ではこのような実体験ができたことが一番の収穫だ」とただ敗戦を喫したのではなく、その中で選手個人単位で得たものがあったと強調。
またこの試合における先発メンバーの平均年齢は22.91歳と非常に若い構成となった点については「若いから間違っていい、経験があるから間違いが少ないとは全然思っていない」
「彼らが今日見せたものが今の力であるということを彼ら自身が認識して、また良い選手になるための努力を続けてほしいと思っている。チームとしても今日出た課題をしっかりと全員で共有して週末のリーグ戦を迎えたいと思っている」と語っており、この惨敗劇が個人やチーム全体にとって今後の糧となることを期待している。
そして指揮官は「気持ちとしては決して下を向いているわけではなく、今日のことを次に生かしていかなくてはならないと思っている」と語ると「今晩は札幌さんの素晴らしい攻撃で4点をとられたけど、次回リーグ戦でまた来ることがあるので、その時は今日のことを生かしてまたチャレンジしたい」と力強いコメントを残して会見場を後にした。
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