ロシアワールドカップ準決勝が日本時間12日に行われ、クロアチアはイングランドに延長戦までもつれ込む激闘の末に勝利。同国史上初の決勝進出、初優勝まであと一歩のところまで登り詰めた。そこで今回は、クロアチアを応援したくなる8つの理由をご紹介したい。
1-1.小国の快挙
クロアチアの総人口は約417万人ほど。W杯出場国の中ではアイスランド、ウルグアイ、パナマに次いで4番目に少ない小国だ。日本であれば愛媛県と広島県の総人口を合計した数と変わりない。歴代優勝国と比較すればその少なさは際立つ。
2014年優勝:ドイツ
当時の人口 8098万人=クロアチア約20倍
2010年優勝:スペイン
当時の人口 4678万人=クロアチア約11倍
2006年優勝:イタリア
当時の人口 5814万人=クロアチア約14倍
2002年優勝:ブラジル
当時の人口 1億8015万人=クロアチア約43倍
1998年優勝:フランス
当時の人口 6018万人=クロアチア約14倍
1994年:ブラジル
当時の人口 1億5970万人=クロアチア約39倍
1990年:ドイツ
当時の人口 7943万人=クロアチア約19倍
1-2.小国の快挙
国土面積は5万6594平方キロメートル。およそ九州の1.5倍の大きさである。決勝でフランスに勝利すれば、W杯史上最も国土面積が小さい優勝国となる。
2.プレータイム
クロアチアは決勝トーナメント3試合すべて120分以上の死闘を繰り広げながら勝ち上がってきた。一方のフランスは3試合すべて90分で決着をつけた。選手のプレータイムをご覧いただければ、その差は歴然だ。
プレータイム上位10名
1位:ルカ・モドリッチ(604分)
2位:デヤン・ロブレン(560分)
3位:イバン・ラキティッチ(549分)
4位:イバン・ペリシッチ(542分)
5位:ダニエル・スバシッチ(540分)
5位:ドマゴイ・ビダ(540分)
5位:エンゴロ・カンテ(540分)
5位:ラファエル・バラン(540分)
9位:マリオ・マンジュキッチ(519分)
10位:シメ・ブルサリコ(517分)
上位10人のうちクロアチアが8人を独占。モドリッチに至ってはロシアワールドカップで10時間以上ピッチに立っている。
3.走行距離
プレータイムも長ければ、当然走行距離も長くなる。ルカ・モドリッチの走行距離は39.1マイル(約63km)とW杯全出場選手の中で最多である。
4.回復の時間も短い
決勝まで中4日のフランスに対し、クロアチアは1日短い。試合時間を90分以上多く戦っているにも関わらずだ。
5.不屈の魂
クロアチアは決勝トーナメント全3試合で先制点を許しているが、全てビハインドから追いつき、最終的に勝利。これはW杯史上初の快挙だ。
6.番狂わせ
クロアチアのFIFAランキングは20位。1993年8月に導入されて以降、最も低い順位で決勝進出を果たしたチームとなった。過去最低順位は今回の対戦国でもある1998年大会のフランスで18位だ。
7.旧ユーゴスラビアの歴史
1991年から始まったユーゴスラビア紛争の影響を受けている選手も数多く存在する。司令塔ルカ・モドリッチは6歳で家族と共に難民となった。祖父は逃げる途中でセルビア軍に射殺され、その場面にも遭遇したという。
8.不利なジンクス
優勝経験のない国が決勝で勝つためには、「大会を自国で開催する」か「W杯優勝経験のない相手と戦う」必要があるというジンクスが存在する。
イングランド、アルゼンチン、フランスは地元開催で初のW杯制覇を果たし、南アフリカ大会で初優勝を飾ったスペインの相手はW杯優勝経験のないオランダであった。
圧倒的不利な状況
クロアチアは間違いなく不利な状況だ。勝率は高いとは言えないだろう。しかし、不利な状況だからこそ世界中のサッカーファンは奇跡を信じ、クロアチアの選手たちを応援したくなるのだろう。
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