ブンデスリーガ、2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)で戦う侍12選手の現地評価を紹介する、このコーナー。ドイツ誌『キッカー』オンライン版の編集者であるキム・デンプフリングによる監修のもと、同紙の採点と現地評価を紹介する。『キッカー』採点は最高点が1、最低点が6となる。30分以上プレーした選手のみ採点を受ける。
著者:キム・デンプフリング
ドイツ誌『キッカー』オンライン版の編集者。日本語を勉強していたこともあり、大阪で1年間の留学、徳島で1年間の仕事を経験している。スポーツ報知などの日本メディア向けのブンデスリーガの特派員としての経験を経て、日本代表FW乾貴士(アイントラハト・フランクフルト所属時)や大迫勇也(1860ミュンヘン所属時)といった選手の通訳としても活躍した。
武藤嘉紀(マインツ):3
武藤は1-2で敗れたブレーメン戦で何度か得点の機会があったが、ハーフタイム前の2回はチャンスを逃し、アディショナルタイムのシュートはポストを直撃した。プレミアリーグへの移籍が噂されており、おそらくこれがマインツでの最後の試合になった。
香川真司(ボルシア・ドルトムント):採点なし
足首の負傷から復帰した香川はドルトムントが1-3で敗れたホッフェンハイム戦の最後の15分間に出場したが、インパクトを残すには時間が短すぎた。
大迫勇也(ケルン):採点なし
途中出場となった大迫はボルフスブルクの最後の18分間をプレーしたが、ケルンは1-4で敗れた。クラブは2部に降格するが、大迫は来季どこでプレーすることになるのだろうか。
長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト):採点なし
長谷部はシャルケとのシーズン最終戦(0-1で敗戦)も、数週間前にひじ打ちでレッドカードを受けた結果による出場停止処分のため欠場した。
鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト):採点なし
鎌田はシャルケ戦(0-1)でもベンチ入りしなかった。
酒井高徳(ハンブルガー):3
酒井は2-1でボルシア・メンヒェングラートバッハを破った試合で良いパフォーマンスを見せた。しかしクラブは1部残留を果たすことはできず、史上初の2部降格が決定している。
伊藤達哉(ハンブルガー):2
伊藤はボルシア・メンヒェングラートバッハ相手にも優れたパフォーマンスを見せ、今季4つ目のアシストで2-1の勝利に貢献した。伊藤が大きな成長を遂げる中、残念ながらチームは来季の2部降格が決定してしまった。
浅野拓磨(シュトゥットガルト):採点なし
浅野は久々にベンチ入りしたが、出場機会はなかった。シュツットガルトは王者バイエルンを相手に4-1の勝利を収めた。
原口元気(フォルトゥナ・デュッセルドルフ):3
原口はニュルンベルク戦(3-2で勝利)で堅実なパフォーマンスを見せ、28分には大きなチャンスがあったが相手ゴールキーパーのビッグセーブにより得点を決めることはできなかった。76分に途中交代でピッチを退いた。
宇佐美貴史(フォルトゥナ・デュッセルドルフ):2.5
宇佐美はリーグ優勝の掛かったニュルンベルクとの試合で好パフォーマンスを見せた。2点ビハインドの前半に反撃ののろしを上げるヘディングシュートを決め、デュッセルドルフは3-2の逆転勝利を収めた。
関根貴大(インゴルシュタット):採点なし
関根はカイザースラウテルン戦(1-3で敗戦)でベンチ入りしたが出場機会はなかった。
宮市亮(ザンクトパウリ):採点なし
宮市は再び十字靱帯を損傷したため、長期離脱を強いられている。
【今節の総括】
今節の勝者は、2部のチャンピオンとして来季ブンデスリーガに昇格することになった宇佐美と原口だろう。デュッセルドルフは好パフォーマンスを見せた2人を来季もチームに残すことを希望している。一方でボルシア・メンヒェングラートバッハを相手に勝利しながらも酒井と伊藤は2部降格が決まった。酒井は既にクラブに残留することを明言しているが、伊藤はどうなるだろうか。
コメントランキング