セリエA アタランタ

欧州復権を目指すミランに“勇猛果敢”に臨む2クラブの現状は…?

ELの舞台でドルトムントを苦しめたアタランタの選手たち  写真提供:GettyImages

プロビンチャがドルトムントに“大善戦”

 ヨーロッパリーグ・ラウンド32・2ndレグのドルトムント戦後、マペイ・スタジアム=チッタ・デル・トリコローレは万来の拍手に包まれた。ジグナル・イドゥナ・パルクでおなじみの「イエローウォール」と正々堂々対峙した1stレグでは、後半で優位に試合を進めていたものの、2つのミスが響く形で2-3と敗れた。

 それでもサッスオーロのホームで迎えた2ndレグでは前半開始早々に先制すると、智将ジャン・ピエロ・ガスペリーニの人に基準を置いた緻密な戦術でドイツの強豪を苦しめる。しかしぬかるんだピッチコンディションが災いして終盤に少ないチャンスをものにされる形で1点を献上し結局ドローに。それでもドルトムント相手に互角以上に戦いを披露したアタランタの雄姿を見たティフォージは来季こそ欧州のビッグクラブを撃破することを夢見たに違いない。

 昨季はクラブ史上最高となる勝ち点72の4位でフィニッシュしたアタランタだが、今季もここまで欧州の舞台と並行しながらリーグ戦でもプロビンチャらしからぬ大健闘を見せている。特に年明け以降の公式戦で敗れた対戦相手はドルトムント、ユベントス、ナポリ、サンプドリアとほとんどが欧州トップレベルに位置するクラブである。またエースのアルゼンチン代表FWアレハンドロ・パプ・ゴメスは得意のドリブルと決定力を武器に安定したパフォーマンスを披露しており、2月の戦線復帰以降はリーグ戦12試合で2ゴール5アシストとチームを牽引(けんいん)。

戦線復帰も多少コンディションに不安を抱えているヨシップ・イリチッチ  写真提供:GettyImages

 ただこの終盤に来て、パプ・ゴメスを除く前線の選手は一抹の不安を抱えているようだ。トップで起点を作る役割を果たしてきたFWアンドレア・ペターニャは内転筋負傷による手術を行い、一足早く今季終了。また精度の高い左脚を武器に、今季もここまでジョーカー役として今季15ゴールを挙げているスロベニア代表のFWヨシップ・イリチッチも4月下旬に足首の負傷から復帰したものの、復帰後の2試合はいずれも途中出場であり、コンディションは万全でない可能性が高い。

 一方今年2月にトップ昇格を果たした19歳のFWムサ・バローが直近4試合で3ゴールを叩き込み、早くもビッグクラブから熱視線を浴びるなど、前線の事情が苦しい中でチームにサプライズをもたらしている。指揮官もミラン戦でこの新鋭ストライカーとイリチッチのどちらを先発起用するのか頭を悩ませていることだろう。

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