イングランド最高の左サイドバック、ライアン・セセニョン
似たように、サイドバックに入ってもウィンガーとしてプレーしても、攻撃時にはタッチライン際からクロスボールをあげたり、中に切れ込んでオーバーラップしてきた選手にパスを出したり、もしくは中央の選手に横パスを出すか、自らシュートを狙う。
彼のほとんどのゴールが、ペナルティスポットとゴールエリアの中間で生まれており、イプスウィッチ戦で決めたものはその典型的な例だ。
セセニョンは中央に入り込み、それに連動してアブバカル・カマラがサイドを駆け上がる。カマラを見つけたセセニョンは巧みなパスを彼に送り、スペースへと走り込んだ。カマラの低いクロスが危険なエリアにこぼれてきたときに、セセニョンはヘディングでそれを詰めるだけだった。
彼はファイナルサードでの精度を上げる必要がある。クロスボールにおいて、成功より失敗の数の方が多いこともそのひとつだ。
しかし、ドリブルに関しては、成功する回数の方が多い。彼の1試合当たりの平均ゴール数は、チャンピオンシップで10試合以上出場したディフェンダーの中では最高だ。
彼の守備に対する評価もうなぎ上りだ。しかし覚えておかなければいけないのは、セセニョンが様々な役割を担ってプレーしているということだ。それにより全体的な評価を正確に下すのは難しい。
ライアン・セセニョンについて正確に評価するのが難しくないことは、彼は素晴らしい“サッカー脳”と驚異的な運動量を持っていることだ。現時点で最も素晴らしいイングランドの左サイドバックは、チャンピオンシップでプレーする17歳なのだ。
著者:アレックス・スチュワート
『Tifo』で戦略と新規事業開発に従事する。他にも戦術分析ビデオの台本を手掛けている。
Twitter:@AFHStewart
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