Jリーグ サンフレッチェ広島

首位広島を牽引する川辺駿。鹿島戦のデータが示す独特のプレーエリアとスタイル

鹿島戦前半の川辺のパス/クロスマップ。青が成功、灰色が失敗を表す。 写真提供:Getty Images

 広島のこの日唯一の得点シーンも、同様に川辺が起点となったものだった。右サイドでドリブル突破を仕掛けた川辺はゴールラインぎりぎりの位置からクロスを入れ、このボールは相手ディフェンダーに渡ったものの、そこからのパスミスで和田のゴールが生まれている。きれいにクロスを味方に合わせたゴールではないが、半ば強引に突破しペナルティエリア内へボールを運ぶプレーがあったからこその得点と言える。

 鹿島戦のクロスの本数を見ると、広島では川辺が突出して多く5本となっている。典型的なサイドの選手とは異なり、右をスタートポジションとしながらも前述の通り左右両サイドからクロスを上げているのが特徴的だ。

 ただカウンターから前線右サイドで完全にフリーになった45分のシーンでは余裕がありすぎたせいか判断が遅れ、最終的にシュートではなくクロスを選択しチャンスを逃している。実際この日のシュートは1本のみで、もっと積極的に自身でゴールを狙っていってもいいはずだ。まだ22歳、広島に復帰してからも日が浅いだけに、生まれ変わったチームと共に伸びしろは大きい。

著者:マリオ・カワタ

ドイツ在住のフットボールトライブライター。Twitter:@Mario_GCC

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