ブンデスリーガ ボルシア・ドルトムント

ドルトムントCEOが求める理想のアンカーは?現有戦力と新戦力候補を徹底分析

バイグルにシャビ・アロンソを求めるのは少々荷が重いか 写真提供:Getty Images

ベンダーとケールの後継者が不在

 つい最近まで、ドルトムントにはまさにバツケの求めているタイプの選手がいた。彼はスベン・ベンダーのバイヤー・レバークーゼンへの売却は、ミスだったとしている。「スベン・ベンダーを手放すべきではなかった。彼は素晴らしい人間で、我々の下でいい時間を過ごした。カップ戦に優勝した翌日、何かがおかしいと気づいたんだ。彼は決勝進出に貢献したにもかかわらず、決勝では出番がなかった。彼のような男に新しいスタートを切りたいと直接言われたら、同意するしかない。だが我々には痛手だった」

 それ以前にはセバスティアン・ケールが、現在バツケがチームに欠けているという力強さとリーダーシップを発揮していた。

現有戦力の可能性

 もちろんユリアン・バイグルは候補だが、シャビ・アロンソのような選手と比較すれば能力には限界がある。トーマス・トゥヘル監督の下では彼のポゼッションとボールの配給はうまく機能したが、トゥヘルの2季目以降はパフォーマンスが下降し次のレベルに進むことができていない。

 他の「6番」候補(ヌリ・シャヒンやセバスティアン・ローデなど)も理想的ではない。そのためバイグルが将来的に成長するにしても、夏に新しい選手を獲得する可能性は高い。

新戦力候補

 ドルトムントは市場で「アロンソ・タイプ」の選手を探すことになる。理想的なのはレオン・ゴレツカの加入によりバイエルンを去る可能性があるアルトゥーロ・ビダルだ。しかしこのチリ代表MFをジグナル・イドゥナ・パルクに連れてくるには、より多くの給与をオファーできるチェルシーのようなプレミアリーグのクラブが障害となる。従って、彼はイングランドへ渡る可能性の方が高いだろう。

 より現実的な候補を見る前に、意外な「変化球」を挙げておこう。ドルトムントから遠くないところに、最近6番のポジションにコンバートされ非常に将来性の豊かな、夏で契約が切れる選手がいる。マックス・マイヤーだ。彼の獲得はキリアコス・パパドプーロスがシーズンで1枚も警告を受けないか、フランコ・ディ・サントが得点王を獲得するのと同じくらいの可能性と言える。

 シャビ・アロンソのクローンを探すならスペイン、それも彼の古巣レアル・ソシエダはどうだろう。27歳のアシエル・イジャラメンディは、レアル・マドリードで2年を過ごした後に戻ったソシエダで良いシーズンを送っている。彼はハードな仕事を素晴らしくやってのけるだけでなく、攻撃参加も効果的で今季は既に6得点を挙げている。クラブは売却に積極的ではないだろうが、1500万ユーロ(約20億円)ほどで獲得できる見込みだ。

 夏に移籍の可能性が高く役割に当てはまるもう一人の選手は、リバプールのエムレ・ジャンだ。元バイエルン、レバークーゼンのMFはブンデスリーガをよく知っており、移籍金は掛らない。しかしジャンはユヴェントス移籍が噂されており、おそらくセリエAに移るだろう。

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名前:菊池大将
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