過小評価されてきたラツィオのスター、ルイス・アルベルト。リバプール時代に見込まれた才能を発揮

ラツィオで花開いたルイス・アルベルト　写真提供:Getty Images

著者：ジャック・スティーブンス

　ラツィオがルイス・アルベルトとの契約延長を熱望しているというニュースが現れる中、彼はどのような結論を出したのだろうか？リバプールに見落とされて追いやられ、ラツィオで磨きをかけられたアルベルトは、現在の狂信的な移籍市場にいまだ含まれ得る選手の代表例である。

　昨年11月にスペイン代表としてデビューしたアルベルトは、ヨーロッパのエリート層から長い間見落とされてきた。人目を引く明らかな技能にもかかわらず、これまで大衆の視線を逃してきたのだが、同時に彼は成長して本領を発揮するための時間を自身に与えてきた。

　ラツィオでのアルベルトの躍進は偶然の状況がもたらしている。昨年夏にケイタ・バルデ・ディアオがモナコに移籍すると、アルベルトは何とかその空白を埋めようとし、効果的にラツィオのヒットマンであるチーロ・インモービレと組んだ。セリエAで最も高評価を受ける選手の1人にまで上昇し、シモーネ・インザーギ監督の直感的で実用的な戦術も追い風となった。これらの要因と潜在力が合わさって、アルベルトはついに頭角を現したのだ。

　昨今の”早すぎる判断”や”無知”な状勢の中、選手に対する評価は1つのパフォーマンスに対して瞬時に下されることが多い。それは選手のその後のキャリアに重くのしかかっていく。