サッカー史に名前を刻んできた稀代のテクニシャンロナウジーニョが17日に実兄である代理人のロベルト・アシス氏を通して引退を発表した。人間離れしたテクニック、創造性、そして何よりもサッカーを楽しむその姿勢に多くのサッカーファンが魅了されてきた。今回は印象的な同選手のキャリア、シーン、ゴールを振り返りご紹介しよう。
ベルナベウで称賛されたロナウジーニョ
2005年11月に行われたエル・クラシコ。人種間で激しい争いを見せるダービーだが、ロナウジーニョはライバルであるレアル・マドリードサポーターから拍手を浴びた。セルヒオ・ラモスやロベルト・カルロスを子ども扱いする様にマドリードサポーターもお手上げ状態。まさにロナウジーニョの独壇場とも呼ぶべき試合となった。
W杯の舞台でシーマンから印象的なゴール
2002年日韓W杯の準々決勝、ブラジル対イングランドの1戦。1-1でむかえた後半4分にゴール右上に直接流し込まれたシュートは飛び出したイングランドGKシーマンの頭上を飛びゴールネットを揺らした。これによりイングランドはW杯準々決勝敗退を余儀なくされ、試合後泣き崩れるシーマンに寄り添うベッカムの姿が印象的だった。
メッシへの初アシスト
現在トッププレーヤーとして活躍するメッシのバルセロナトップチームでの初ゴールのアシストをしたのはロナウジーニョだった。ロナウジーニョがバルセロナに加入して2シーズン目の2005年5月に行われたアルバセテ戦、試合終了4分前に交代出場したメッシに柔らかい浮き球のアシストだった。
バルセロナでの初ゴール
2002-2003シーズンにパリ・サンジェルマンから移籍してきたロナウジーニョのバルセロナでの初ゴールはアメリカで行われたACミランとの親善試合で生まれた。GKからのスローを左サイドで受けるとそのまま自分でドリブルで1人、2人とかわしゴール正面からミドルシュートを突き刺した。
ナイキのコマーシャルが世界中で爆発的な話題に
ロナウジーニョが練習着姿でクロスバーへ連続してボールを蹴り当てるナイキのCMが世界中で話題となった。瞬く間に視聴者は100万人を超え日本国内でも大きな話題となった。CG説が噂されているが真相は闇の中である。
聖地ウェンブリーでセレソン復帰
2013年の2月6日にウェンブリーで行われた、FAの150周年記念イヤーを飾るイングランド代表との親善試合にむけての代表に召集された。
1年ほど代表から遠ざかっていたロナウジーニョだが、自身も予想外の代表復帰に喜びを語っていた。
グレミオ時代
出場試合数:52
ゴール:21
グレミオ下部組織出身のロナウジーニョは1998年にトップチームデビューを果たした。アーセナル移籍などが噂されたが、労総許可証の問題で断念。パリ・サンジェルマンと5年契約を結び移籍を果たした。
パリ・サンジェルマン時代
出場試合数:55
ゴール:17
2001年にパリ・サンジェルマンに加入したロナウジーニョはミケル・アルテタ、ジェイジェイ・オコチャらとともに攻撃陣の中心を担った。しかし、2年目の2002/2003シーズンに欧州カップ戦の出場権を逃し移籍を決断する。
バルセロナ時代
出場試合数:145
ゴール:70
ロナウジーニョはバルセロナでFIFA最優秀選手賞、FIFPro年間最優秀選手賞、UEFA年間最優秀選手、バロンドールなどサッカー選手が獲得したいほぼすべてのタイトルを手中に収めた。キャリアの絶頂期は間違いなくバルセロナ時代だろう。
ミラン時代
出場試合数:76
ゴール:20
期待された初年度は調子が上がらず、失望の1年となった。翌シーズンはチーム内でも1,2を争う活躍を見せ、リーグトップとなる14アシストを記録。2010/2011シーズンは監督変更などもあり、徐々に出場機会を失っていった。
フラメンゴ
出場試合数:33
ゴール:15
2011年の冬にフラメンゴに加入したロナウジーニョ。大きな話題を呼び2万人を超えるサポータが駆け付けた。しかし、2012年の5月に契約を一方的に解除するとアトレチコ・ミネイロに移籍をする。
アトレチコ・ミネイロ
出場試合数:48
ゴール:16
2012年にシーズン終了までの契約でアトレチコ・ミネイロに加入。クラブを史上初のコパ・リベルタドーレス王者に導いた。クラブW杯にも出場し、2得点を記録している。
ケレタロ
出場試合数:33
ゴール:15
2014年にリーガMX(メキシコ1部)のケレタロをロナウジーニョは新天地に選んだ。退団の際には「メキシコでのすべての日々に感謝したいよ。素晴らしい人たちと過ごせて、本当に最高だった」コメントを残している。
フルミネンセ
出場試合数:8
ゴール:0
2015年7月に母国ブラジルのフルミネンセに移籍することが発表された。しかし、2ヵ月後に契約を解消。「フルミネンセのみんなありがとう!敬意と感謝を持ってこのクラブを退団する」というコメント共にクラブを去っている。
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