リーガ・エスパニョーラ第17節レアル・マドリード対バルセロナがサンティアゴ・ベルナベウで行われた。
この試合で起きた印象的な5つの出来事を振り返る。
マテオ・コバチッチの起用
レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督はクラシコに向けて秘策を用意してきた。トップ下のポジションをイスコに替え、今季リーグ戦初となるマテオ・コバチッチの先発起用を決断した。
前半はコバチッチ起用が機能。リオネル・メッシをマンマーク気味で捕まえ、中盤の主導権を握ることに成功した。
しかし、後半に入りマドリードの歯車が狂い始めた。後半54分、先制点を許したシーン。コバチッチがメッシのマークに気を取られるあまり、中央突破したラキティッチへの寄せが甘くなった。
先制点の後、バルセロナが試合の流れを大きく手繰り寄せただけに試合のターニングポイントとなったプレーと言えるだろう。
ダニエル・カルバハルのハンド
カルバハルがキャリア初のレッドカードを提示された時点で、この試合の勝敗が決したといって過言はないだろう。
パウリーニョのヘディングシュートをカルバハルが意図的に手を使って阻止し、一発退場。マドリードはPKでの失点に加え、残り時間を1人少ない状態で戦うことを強いられた。
セルジ・ロベルトの活躍
現地メディアのスタメン予想ではセルジ・ロベルトの名前が入っていなかった。
CBにはジェラール・ピケとトーマス・フェルメーレンのコンビが起用されることが確定していたため、DFラインのスピード不足は否めない。そのため、よりスピードに優れるネルソン・セメドが起用されるだろうと目されていた。
しかし、結果的にエルネスト・バルベルデ監督はセルジ・ロベルト起用を決断。途中からネルソン・セメドを投入した。試合を振り返ってみれば、この起用法は正解であったと断言できる。
先制点のアシストシーンに象徴されるように、ライン間を跨いだ攻撃参加で攻撃にアクセントを加えた。途中交代した際にはバルセロナサポーターからスタンディングオベーションを受けた。
クリスティアーノ・ロナウドの空振り
C・ロナウドはバルセロナにとって最も脅威となった存在だった。強烈なシュートを放ち、幾度となくバルセロナゴールを脅かした。
しかし、ペナルティエリア内で迎えた決定的なパスを空振り。C・ロナウドほどの選手が
マドリードのペースであった前半に先制点が決まっていれば、この試合は簡単なものであっただろう。
アルフレッド・ディ・ステファノ氏が持つ大記録、クラシコ通算得点18ゴール(レアル・マドリード選手のみ)達成は次戦以降に持ち越しとなった。
セルヒオ・ブスケツのターン
ブスケツは何度となくマドリードの素早いプレスをいなし、正確にボールを配球し続けた。
先制点を挙げたシーンでも対峙したトニ・クロースをいなし、前方のスペースに位置したイバン・ラキティッチへスルーパス。高い技術力と先を見越したプレービジョンを証明するプレーであった。
守備面でも最終ラインの前で防波堤となり、正確なポジショニングでピンチを防いだ。
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