2. クラウディオ・ラニエリ
クラブ:レスター・シティ
シーズン:2015/2016
レスター・シティは14/15シーズンの終盤に7勝1分1敗という驚異の追い上げによってプレミアリーグ残留を果たした。翌15/16シーズンもプレミアリーグ残留を目標としていたクラブはシャルケからクリスティアン・フックスに加え、6月下旬にマインツから岡崎を獲得。一方でクラブは岡崎獲得のわずか4日後にナイジェル・ピアソン監督の電撃解任という大ナタをふる。後任にはフース・ヒディンク監督やマーティン・オニール監督らが候補に挙がっていたが、首脳陣はクラウディオ・ラニエリ監督を選択した。
ラニエリ監督は1986年イタリアのアマチュアクラブで指導者キャリアをスタート。イタリアやスペインで点々とクラブを変えながら、2000年にチェルシーの指揮官としてプレミアリーグに初挑戦。オーナーが現体制に替わった03/04シーズンには大型補強に助けられる形でリーグ2位、CLベスト4と上々の結果を残したものの、無冠を理由にシーズン終了後に解任。その後もバレンシアを経てパルマ、ユベントス、ローマ、インテルとセリエAのクラブを率いるもののタイトル獲得はならず。1986年から2014年まで率いてきたクラブ・代表は15にも及び、ファンからは「シルバーコレクター」と揶揄されていた。
レスターはラニエリ監督が就任した2015年夏の移籍市場でギョクハン・インレル(ナポリ)、エンゴロ・カンテ(フランス2部カーン)を獲得。ラニエリ監督は「4-4-2」の布陣を採用し、岡崎とジェイミー・ヴァーディの前線2枚から中盤も連動する積極的なプレッシングとショートカウンターを戦術の軸とする。この戦術が見事に機能したレスターは開幕から上々の滑り出しを見せると11月下旬の第13節ニューカッスル戦では首位に立つ。それでも、ラニエリ監督はあくまでも残留が目標であることを強調していたが、徐々に2位以下との勝点差を広げていく。その後も順調に勝点を積み上げたレスターは第36節マンチェスター・ユナイテッド戦でドローに終わった翌日、5月2日に2位との勝点差10をつけてクラブ史上初となるプレミアリーグ制覇という快挙を成し遂げた。同タイトルはラニエリ監督にとっても初めてのトップリーグでのタイトルとなった。
しかし、翌16/17シーズンはチームの主軸であったカンテがチェルシーに移籍。クラブ史上初出場のCLではグループリーグ首位通過と結果を残していたが、プレミアリーグでは第25節スウォンジー戦に敗れて降格圏目前まで沈む。この結果、クラブはラニエリ監督解任を決断した。なお、一部報道ではラニエリ監督が毎試合先発メンバーを入れ替えたことによって、選手たちが信頼を失いクラブに同監督の解任を希望したともみられている。
クラウディオ・ラニエリ監督の獲得タイトル
レスター・シティ:プレミアリーグ(15/16)
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