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バナナの日に見直したいサッカーとバナナの甘くない関係

著者:ペペ土屋

 サッカーとバナナの甘くない関係

 今日8月7日はバナナの日だという。8(バ)7(ナナ)という語呂合わせでそういうことになっているようだ。バナナはわたしにとって時間がない朝の頼れる存在であり、コンビニに行けばまずはおいしそうなバナナがないか売り場に直行する(ちなみに私の好みは、少し緑がかった、酸味を感じる熟れる手前のもの。甘さは重要なのだが、それとともに感じる酸味の方を重視している)。

 バナナを好んで食している私だが、このサッカーのフィールドに身を置く者として、やはりバナナと聞くと人種差別目的で使われるイメージがわいてくる。近年で最も大きな話題を集めたムーブメントは、2014年のダニエウ・アウベスの行動が発端となって起こったものだろう。

 2014年4月27日にエル・マドリガルで行われたラ・リーガ第35節、ビジャレアル対バルセロナの一戦で、観客がピッチに投げ込んだバナナをアウベスが食べ、何もなかったかのようにプレーを再開した。人種差別に対してユーモアをもって対抗したアウベスの行為に、サッカー界からはサポートする意思が次々と示され、多くの選手やサッカー関係者がバナナを食べる動画や画像を自身のSNSアカウントに投稿した。

 実はこのアウベスの行動は、ブラジルのマーケティング会社が事前にプランニングしたものであったことがのちに判明。当初は、2011年に行われたスコットランド代表との親善試合にブラジル代表として出場し、バナナを投げつけられる人種差別行為を受けた経験を持つネイマールを想定したプランだったようだ。たまたま最初に実行に移したのがアウベスだっただけで、ネイマールも「#weareallmonkeys」のハッシュタグとともにバナナを手に持った画像を自身のSNSアカウントに投稿した。

 アウベスの行為が事前にプランニングされていたことに対して、一定数の批判があったのだが問題はそこではなく、どのように人種差別と向き合うべきか、事前にプランニングしなければいけないサッカー界、延いては現代社会こそが問題なはずだ。

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