大会:ロシアワールドカップ
カード:ベルギー対イングランド
スコア:2-0
ベルギー担当医:菊池大将(@yukkenokonoko)
イングランド担当医:ペペ土屋( @PPDOLPHINS )
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チーム監督
・主審
ベルギーMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):エデン・アザール
ドリブルでイングランドの守備組織を単独で破壊するだけでなく、抜群のポジショニングで非常に厄介な選手だった。デ・ブライネからのアシストで記録した2点目はイングランドの守備組織をあざ笑うかのような得点。
ベルギーTHW(ザ・ハード・ワーカー):トーマス・ムニエ
攻守に渡って運動量を見せ、先制点は見事に中に絞り切って、マークをつかせ切らずにゴール。準決勝に出られなかったが、温存された体力はいかんなく発揮された。
ベルギーMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):対象者なし
イングランドMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):ファビアン・デルフ
クレバーなポジショニングでローズを高い位置に押し上げて、左サイドを活性化。自らドリブルで仕掛けたり、スターリングへの縦パスを入れたりして攻撃の糸口を探った。後半から左のウィングバックに入り、やや守備面で問題を抱えたが、この試合でもっと輝いたイングランドの選手のひとりだろう。
イングランドTHW(ザ・ハード・ワーカー):ジョン・ストーンズ
前半にはまずいチャレンジから裏をとられる場面があったものの、1対1の対応も落ち着いていて、何度かピンチを防いだ。シュートブロック4本も素晴らしい数字だ。強いて不満をあげるとすれば、個人のパフォーマンスがよかったものの、ディフェンス全体を統率できなかったことか。
イングランドMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):ハリー・ケイン
ほとんど仕事をさせてもらえなかった。勝ち上がるにつれてゴール前でのプレーが少なくなっていた絶対エースは、この試合でもその流れを断ち切ることができず、シュートも2本のみに終わった。
ベルギー監督:ロベルト・マルティネス
最後方の3人+ダイアーとデルフでビルドアップを行うイングランドに対して積極的にプレスに行き、ビルドアップを制限。前半は中央にボールを入れさせず、外側でボールを持たせてから、前がかりになったところをカウンターというのを狙っていた。先制点も2得点目も、イングランドが前に前にプレッシャーをかけてきたところでロングボールを入れてから。1点目は中央を警戒するイングランドに対してサイドから。2点目はワイドに広がったイングランドに対して中央から急所を突いて完璧に奪った。ディフェンス面でも2ライン間にボールを入れられても、冷静に囲みこんでボール奪取。実力の差を見せつける試合となった。
イングランド監督:ガレス・サウスゲート
試合序盤に失点してから、コンパクトな5-2-3もしくは5-4-1の守備ブロックを形成するベルギーから、最後までゴールを奪うことができなかった。ほぼ固定的に起用してきた先発メンバーを入れ替え、ダイアー、デルフ、ジョーンズ、ロフタス=チークを先発で起用。違った個性を持つ選手たちで今まで見られなかった化学反応が期待されたが、反対にぎこちなさが目立った。特にジョーンズは他のディフェンス陣との距離感が悪く、連携がとれていなかった。前半途中に攻撃のオーガナイズを3-1-4-2から、3-4-2-1に変更してよりハーフスペースを突きやすい布陣にしたが、アルデルベイレルトとフェルトンゲン、そして途中から入ったフェルメーレンに完全にシャットアウトされ、CMと挟み込まれる形でボールを奪われてはカウンターを受ける悪循環にはまってしまった。
主審:アリレザ・ファガニー
フェアな判定で3位決定戦に相応しいレフェリングを行った。不安定なジャッジが見られる試合があったファガニー主審だが、この試合ではそういったシーンは見られなかった。アジアの代表として誇らしいパフォーマンスだった。
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