ワールドカップ

DR.TRIBE【試合診断書】W杯グループステージ モロッコ対イラン

大会:ロシアワールドカップ
カード:モロッコ対イラン
スコア:0-1
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チーム監督
・主審


モロッコMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):ノルディン・アムラバト

右サイドバックとして出場して、果敢な攻め上がりで攻撃に厚みをもたらした。無念にも脳震とうと思われる症状に寄り、途中交代。結果的に彼と交代で入った弟のソフィアン・アムラバトがファウルを犯し、それが決勝点につながってしまった。


モロッコTHW(ザ・ハード・ワーカー):先発全員

試合終盤まで足が止まらず、前線からのプレスをベースにしてイランに襲い掛かり続けた。特に中盤の選手の運動量が最後まで落ちず、脚の止まったイランに対して優位に試合を進めた。


モロッコMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):アユブ・エル・カービ

交代でピッチを退くまでイランディフェンスにプレスをかけ続け、ビルドアップを困難にした。しかし肝心の攻撃面で効果的な働きができず、ゴール前でチャンスに絡むことが少なかった。


イランMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):DFライン

体を張ったディフェンスでゴールを堅守。ロングボールにもしっかり対応し、モロッコの攻撃を跳ね返し続けた。


イランTHW(ザ・ハード・ワーカー):中盤

豊富な運動量でモロッコの自由を奪い、スムーズな攻撃を許さなかった。まさに戦える集団というプレー。


イランMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):対象者なし


モロッコ監督:エルベ・ルナール

ノルディン・アムラバトを右サイドバックで起用して攻撃的な布陣で挑んだこの試合。ほとんどの時間を自分たちのペースで過ごし、非常に組織された守備と攻撃でイランに脅威を与え続けた。カウンターを受ける場面以外では目立ったチャンスを与えず、反対に攻撃ではツイェクとアリを中心に豊富なバリエーションを見せた。右サイドで攻撃に厚みを加え、空中戦でも違いを見せていたノルディン・アムラバトが、脳震とうと思われる症状によって途中交代を余儀なくされたところからリズムが崩れ、最後の失点では不幸にも、途中出場の2選手が直接的に絡む結果になった。グループステージを突破するうえで非常に痛い敗戦となった。

イラン監督:カルロス・ケイロス

序盤こそ中盤でモロッコを捕まえきることができず、サイドからピンチを招いたが体を張ったディフェンスで守り切った。大舞台でも戦える集団を作り切った点は流石だ。右のハーフスペースを上手く使われてしまった点は改善の余地あり。それでも中盤で重要な役割を果たしていたエブラヒミを下げざる終えない場面で、迷いなく3バックを選ぶ辺りは熟練の采配だ。


主審:ジュネイト・チャクル

取るべきファールは取り、流すべきものは流す理想のレフェリング。激しい試合だったが、荒れた試合にしなかったことも評価に値する。