著者:土屋一平
座布団が舞う。やんややんやの大喝采を浴びる力士。大相撲で「金星」が生まれた瞬間だ。
「金星」とは、平幕力士(前頭筆頭以下)が横綱に勝った時のことを言う。取組に勝つことを「勝ち星をあげる」というから、横綱に勝てばそれが「金」になるわけだ。
時に、横綱にめっぽう強い力士というのが現れる。栃乃洋もその一人だった。若貴時代から幕内(十両の上の階級)で活躍し、通算12個の「金星」を獲得した(歴代2位タイ)。得意の左四つから繰り出させる、下手投げや速攻で多くの横綱に恐れられた。その発音しにくい四股名とともに、ファンから最も期待を寄せられる力士のひとりとして名を馳せた。
ところ変わってスペインはセビリア。ここにも今季「金星」を稼ぐチームが存在する。セビージャFCだ。エドゥアルド・ベリッソを監督にすえてスタートした今シーズン。カップ戦では善戦を続けたものの、国内リーグ戦で結果を残せずに大一番「デルビ・セビジャーノ」を前に解任された。
あとを引き継いだのがビンチェンツォ・モンテッラ監督。彼もベリッソと同じように、ミランで結果を残せずにクビを切られたばかりだった。就任して最初のリーグ戦が「デルビ」という状況で、ホームで3-5の大敗。厳しい船出となった。
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