現在2022/23シーズン後半を迎えているイングランド女子1部ウィメンズ・スーパーリーグ(WSL)は、5月27日(日本時間)に行われる第22節を最後に閉幕される。終盤の試合は番狂せの可能性も高く、一層熱く盛り上がる内容となりそうだ。そんなWSLの熱戦をより楽しむために知っておきたい注目の選手とは?
現時点で上位の4クラブ、マンチェスター・ユナイテッド・ウィメン、チェルシー・ウィメン、マンチェスター・シティ・ウィメンズ、アーセナル・ウィメンの注目選手と、彼女たちのスーパープレーを日本からフルで楽しむ方法について紹介しよう!
マンチェスター・ユナイテッド・ウィメン
注目選手:FWエラ・トゥーン
1999年生まれ、イングランド出身で長いつけまつ毛がチャームポイントのエラ・トゥーン。イングランド代表選手でもある彼女は、マンチェスター・ユナイテッド・ウィメンの注目若手選手だ。抜群のスピードに加え、とにかくどこへでも身体を突っ込み立ち向かう積極性。華奢に見える体格で力強さとは縁遠い雰囲気が漂っているが、その思い込みが命取り。瞬く間にピッチを駆け抜けるスピードや、身長差がある選手の間をもパワフルに突き抜けるその姿に、誰もが毎度驚かされることだろう。隙を見つけたら即シュート!相手の不意をつく瞬間を見極める能力が非常に高い選手である。
クラブや代表が公開している動画では、無邪気でイタズラ好きの一面も見せており、そのギャップもまた魅力的だ。
【主な成績】
- イングランド代表(2021-)31出場/16得点
- マンチェスター・シティ・ウィメンズ(2016-2018)5出場/0得点
- マンチェスター・ユナイテッド・ウィメン(2018-)97出場/34得点
チェルシー・ウィメン
注目選手:FWサム・カー
1993年生まれ、オーストラリア出身のサム・カーは、イングランドの代表選手としてはもちろん、WSLでも「スター」と呼べる存在。出場回数に対する得点率の高さは、世界中の女子サッカー界においても上位に入るのではないだろうか。WSLでは群を抜いて、2020/21シーズンで21得点、2021/22シーズンは20得点という驚くべき数字で、過去2シーズンでリーグナンバーワン得点王となる結果を残している。まさにワールドクラスの選手だ。攻守ともに非常にバランスが良く、ゴール前でのヘディングも得意。
7月20日からニュージーランドとオーストラリアを舞台に開催されるFIFA女子ワールドカップ(FIFA女子W杯)。オーストラリアはカーの出身国でもあり、日本代表にとって脅威の存在となりそうだ。
【主な成績】
- オーストラリア代表(2009-)120出場/63得点
- シカゴ・レッドスターズ(アメリカ/2018-2019)43出場/35得点
- チェルシー・ウィメン(2020-)101出場/82得点
マンチェスター・シティ・ウィメンズ
注目選手:FWクロエ・ケリー
1998年生まれ、イングランド出身のクロエ・ケリー。身長はそれほど高くないものの、すらりと伸びた手足とボールを追うスピードが武器である。とにかくパワフルで高精度のクロス、相手の足元からボールを盗み出すかのようなしなやかなドリブルが魅力的な選手だ。試合を見る度に拍手を送ってしまうのが、ゴール横からの鋭いクロス。マンチェスター・シティ・ウィメンズの鉄板スタイルとも言えるのだが、誰もが「もう無理だろう」と思うようなボールにもケリーは追いつき、得意のクロスで得点のチャンスへと変えるのだ。その精度の高さたるや、リーグ第16節に行われた強豪チェルシー・ウィメンとの試合では、ケリーのクロスから生まれたチャンスで2-0とシティが見事勝利。チェルシーのFWサム・カーが、苛立ちの表情を見せるほどだった。
もしケリーが7月開催のFIFA女子W杯でイングランド代表選手になれば、日本にとって手強い相手となることは間違いない。ただし、現在シティにはMF長谷川唯が所属している。チームメイトとしてケリーの動きを把握している長谷川が日本代表になれば、この2人が勝利へのキーパーソンとなりそうだ。
【主な成績】
- イングランド代表(2018-)20出場/6得点
- エバートン女子(2018-2020)32出場/11得点
- マンチェスター・シティ・ウィメンズ(2020-)44出場/15得点
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