フランス誌『フランス・フットボール』は2019年度のバロンドール受賞候補者30名を発表した。リバプールDFフィルジル・ファン・ダイクやバルセロナFWリオネル・メッシなど、今年度も印象的な活躍を見せている選手たちが、順当に選出されている。
しかし、今回発表された30人のリストにはいくつか疑問を抱かざるを得ない部分もある。今回は、このリストに入ってしかるべきだった5人の選手をご紹介する。
ファビオ・クアリャレッラ
クラブ:サンプドリア
昨シーズン、セリエAで26ゴールを挙げ、得点王に輝いたベテランFWがこのリストに入っていないのは悲しい。もちろん、リーグでの活躍だけが評価基準ではないが、クアリャレッラは印象的なパフォーマンスを見せ続けた。
このリストに入っているクリスティアーノ・ロナウドは21ゴール。周囲に世界的な選手がたくさんいる環境で21ゴールだ。対するクアリャレッラは、優れた選手が少なくないとはいえ、プロビンチャのクラブで活躍を続けた。バロンドール受賞候補に選ばれるべきだっただろう。
アンドリュー・ロバートソン
クラブ:リバプール
1つのクラブから2人のサイドバックを受賞候補に選ぶことはできないようだ。トレント・アレクサンダー=アーノルドは素晴らしい活躍を見せたが、ロバートソンも同等以上の活躍を見せていたはずだ。
アシスト数だけで言えばアーノルドに軍配が上がるだろう。ただ、ロバートソンはアーノルド以上に守備面での貢献度が高かったはずだ。もちろん、攻撃能力も極めて優れている。受賞候補に選ばれるべきだっただろう。
ハキム・ツィエク
クラブ:アヤックス・アムステルダム
昨シーズン、チャンピオンズリーグ(CL)で旋風を巻き起こしたアヤックス。その攻撃の中心には、マタイス・デ・リフトでもフレンキー・デ・ヨングでもなく、ツィエクが君臨していたはずだ。
高精度かつ強力な左足のキックを武器に、何度となく決定機を生み出したのはツィエクであり、優れた選手が数多く在籍するアヤックスの中でも、特別な選手であったことは間違いない。
ヤン・オブラク
クラブ:アトレティコ・マドリード
オブラクは世界最高のGKの1人であるというのが、サッカーを見ている人たちの一般的な意見だろう。しかし、彼の名前はリストの中にはなく、トッテナム・ホットスパーのウーゴ・ロリスが名前を連ねていた。
もちろん、チャンピオンズリーグ決勝進出という結果がロリスにあるのは事実だ。しかし、先日行われたマドリードダービーなど、オブラクは数多くの場面でアトレティコというクラブを救い続けている。賛否両論あるかもしれないが、オブラクの方が相応しい選手と言えるのではないだろうか。
ルイス・スアレス
クラブ:バルセロナ
昨シーズンに25ゴール、13アシストの活躍を見せたスアレス。ラ・リーガのタイトルを獲得し、チャンピオンズリーグ(CL)では準決勝に進出。コパ・デル・レイも決勝まで進んだ。
アントワーヌ・グリーズマンは昨シーズンに21ゴール、10アシストを記録。アトレティコはバルセロナにリーグ戦で11ポイント差をつけられた。CLとコパ・デル・レイではベスト16で姿を消している。加えて、今シーズンはスアレスよりもゴール数が3つ少ない。
しかし、バロンドール受賞候補の30人に選ばれたのはグリーズマンで、スアレスは選外。選出基準はどうなっているのだろうか。
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