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堂安律に今夏移籍浮上?「フランクフルト加入時の移籍金高すぎ」と現地指摘!本人は「混乱する」

堂安律 写真:アフロスポーツ

 アイントラハト・フランクフルト所属の日本代表MF堂安律は、アルベルト・リエラ監督のもとで出場機会こそ確保しているものの、本来の強みを活かせないまま苦しいシーズンを送っている。監督交代によって戦術が一変し、現地メディアからは獲得時の移籍金を疑問視する声まで浮上する事態となった。

 今季開幕当初、堂安はディノ・トップメラー前監督のもとで躍動していた。フランクフルトが志向する前線からの積極的なプレッシングは、同選手の持ち味と完全に合致していた。右サイドからの鋭いカットイン、前向きの仕掛け、そして守備時の献身的なボール奪取。まさにフランクフルトが高額の移籍金を投じてでも獲得したかった選手像を、堂安はピッチ上で体現していた。

 ドイツメディア『アイントラハトフォーラム』も「シーズン序盤、ディノ・トップメラー監督の下でまさにその戦術を実践しようとし、その時期には最高のパフォーマンスを発揮した」と、序盤戦における堂安の活躍を高く評価していた。

 しかし、リエラ監督の就任によって状況は一変した。新指揮官のもとではプレッシングの強度が著しく低下し、チームの戦術的な方向性そのものが変わった。そのしわ寄せを最も受けたのが、堂安だった。

 『アイントラハトフォーラム』は現状をこう分析する。「アルベルト・リエラ監督が就任してからは、プレッシングはほとんど、あるいは全く見られなくなった。堂安は本職以外のポジションに押し込まれ、チームのプレースタイル全体が彼の強みを奪っている」

 この指摘は、ドイツ『ビルト』の報道とも一致する。同紙によれば、堂安は今季ここまで複数ポジションを転々としており、起用法の変化に戸惑いを隠せない状況が続いているという。本来の持ち味である右サイドでのプレーから引き離され、インサイドハーフなど中央での起用が増加。堂安自身もポジション転換について「頭が混乱する」と率直に心境を吐露しており、その言葉には不満と困惑が滲む。

 こうした状況を受け、現地メディアの論調は次第に厳しさを増している。フランクフルトが堂安の獲得に投じた移籍金は2100万ユーロ(約36億円)。決して小さくない投資だが、選手の強みを消すような起用が続けば、その評価は当然揺らぐ。『アイントラハトフォーラム』は記事の中で核心を突く言葉を記した。「この状況が続けば、(フランクフルト加入時の)移籍金2100万ユーロは高すぎる」

 この批判の矛先が向いているのは、堂安の実力そのものではない。同メディアは「堂安は高額な移籍金で獲得された選手だが、それはプレッシングに非常に長けた質の高い選手だからだ」と、選手としての資質を明確に認めたうえで、現体制の戦術的な「ミスマッチ」こそが問題の本質だと指摘している。つまり、問われているのはクラブの用兵術であり、新監督の采配なのだ。フランクフルトが2025/26シーズン終了後に指揮官の続投を決断するとなれば、堂安がより自分のプレースタイルとマッチする場所を探す可能性も。契約は2030年6月末まで残っているが、FIFAワールドカップイヤーでの移籍も選択肢に含まれそうだ。