海外日本人選手 Jリーグ

Jリーグ移籍消滅…藤田譲瑠チマ所属ザンクトパウリで18歳日本人がプロ契約締結

藤田譲瑠チマ 写真:Getty Images

 ザンクトパウリで日本代表MF藤田譲瑠チマのチームメイトであるU20日本代表MFニック・シュミットが、プロ契約を締結。すでにトップチームに帯同している新星には、一時Jリーグ移籍の可能性が報じられていたが、ドイツで成功を収めている。

 シュミットは日本人の母とドイツ人の父を持つハーフ。ドイツ出身であり、日本でのプレー経験はなく、ザンクトパウリ下部組織で台頭。2024年夏にU19チームへの昇格を果たしたが、2024/25シーズンはU19リーグ戦で18試合にスタメン出場も、4部リーグ戦ではシーズン終盤までほぼ全試合ベンチ外と出番に恵まれていなかった。

 それでもドイツ紙『ハンブルガー・アーベントブラット』が7月に伝えたところによると、シュミットは3月中旬に行われたヘルタ・ベルリンとの練習試合で好パフォーマンスを発揮。トップチームの指揮官から高評価を受けただけに、当時検討していたJリーグクラブへの移籍を見送ったという。

 その後、シュミットは2025年夏のプレシーズントレーニング全日程でトップチームに帯同。8月24日のブンデスリーガ開幕戦ではベンチ外だったが、第2節では背番号「44」でベンチ入り。出場機会こそ無かったが、9月12日に18歳の誕生日を迎えると同時に、ザンクトパウリとプロ契約を締結。今後はトップチームとセカンドチームを行き来する日々を過ごす見込みだという。

 Jリーグ移籍を白紙にしたという決断が功を奏したシュミット。17歳ながらも、2025年2月のU20アジアカップのU20日本代表に飛び級で招集された逸材の今後に注目が集まる。9月14日のブンデスリーガ第3節でトップチームデビューを果たすことはあるのだろうか。