コパ・アメリカ アルゼンチン代表

コパ・アメリカで露呈した劣悪なピッチがワールドカップに不安をもたらす

リオネル・スカローニ監督 写真:Getty Images

 7月15日に決勝が行われた2024年のコパ・アメリカ。6月20日にアトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムで70,524人のファンを集め盛大に行われた開幕戦では、2022年のFIFAワールドカップ(カタールW杯)の覇者アルゼンチン代表がカナダ代表に2-0で勝利したが、同試合後アルゼンチンの選手や監督達は、南米サッカー連盟(CONMEBOL)が提供したグラウンドの劣悪なコンディションに不満と怒りを露わにした。

 2026年FIFAワールドカップ(カナダ・メキシコ・アメリカW杯)においても同会場で試合が開催されることが決定しており、コパ・アメリカのピッチコンディションの悪さをめぐる新たな論争が起こる度に、アメリカンフットボールリーグのプロリーグ「NFL」のスタジアムをサッカーに使用することの難しさが強調されている。

 アルゼンチン代表の指揮官リオネル・スカローニ監督は開幕戦後に「失礼だが、ここは良いフィールドではない。このフィールドはサッカー選手たちに適していない」とコメント。

 アルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス(アストン・ビラ)も「とてもデコボコしていて、最悪だった。ピッチの質が悪ければ、コパ・アメリカはUEFA欧州選手権(ユーロ)よりも低いレベルになる」と語る。

 さらに地元アメリカ代表のMFウェストン・マッケニー(ユベントス)も同スタジアムでプレーした後、「敷き詰められた芝生がつぎはぎだらけで、フラストレーションがたまるよ」と不満をのぞかせた。

 また、ペルー代表のホルヘ・フォサッティ監督は、DFルイス・アドビンクラ(ボカ・ジュニアーズ)がアキレス腱を痛めた原因として、アーリントンのAT&Tスタジアムのフィールド状態の悪さを挙げており、国際サッカー連盟(FIFA)は2年後の48チームによるワールドカップに向けて解決策を見つけることが急務となりそうだ。