
実を結んだウエイトトレーニング
負傷離脱があった昨2022/23シーズンとは打って変わり、遠藤は今季フル出場を続けている。その秘訣も今回の囲み取材で明かしてくれた。
「昨年の3月末に怪我をしてしまい、そこから1か月半ほどプレイできませんでした。(復帰後も)なかなかコンディションが上がらずにシーズンが終わってしまったので、悔しかったですね」
「絶対に怪我をしない体作りをしようと、今シーズンは意識しました。ウエイトトレーニングもそうですし、トレーニングしたぶん(その後の)ケアも積み重ねています。今シーズンはその成果が出ていて、ほぼフル出場ですね。背筋を鍛えているので、大きい素振り(モーション)でなくてもスローインの飛距離がのびるようになりました」
「スローインについては清家選手や塩越(柚歩)選手とも話をしていて、縦が空いていたらそこへすぐ入れてほしい(清家や塩越の前へボールをスローインしてほしい)と言われています。それを意識したらゴールに結びつきましたね」
無駄のないモーションからのスローインは遠藤の武器のひとつであり、これが今季レッズレディースのチャンスに何度か繋がっている。このプレイも一見の価値ありだ。

自身が感じる伸び代は
囲み取材の終盤で、遠藤は自身の課題や伸び代を口に。また、自陣後方からのパス回し(ビルドアップ)で心がけている点にも言及した。
ー今季フル出場を重ねているうえ、プレイの幅も広がっています。なでしこジャパン(日本女子代表)入りも狙えそうですが、ご自身の手応えはいかがですか。
「周りからそういう声がちらほらありますけど、今の代表選手と比べるとまだまだだなと感じます。低い位置でのビルドアップ(自陣後方からの配球)があまり得意ではないので、そこで正確にパスを繋げるか、逆サイドへボールを展開できるかが課題のひとつですね。クロスの精度もまだまだなので、上げていきたいです」
ー低い位置(自陣後方)でボールを受けざるを得ないとき、タッチライン際ではなくその内側へ立とうとしている印象があります。内側に立ってパスコースを確保しようとしている感じがするのですが、この点は意識していますか。
「そうですね。低い位置のタッチライン際だと相手がディフェンスしやすいですし、そこへプレスをかけやすいです。ビルドアップに関わるときは内側に立って、外にも中にもパスコースを確保するようにしています」
WEリーグ屈指の快足MFは、今もなおレッズレディースのサイド攻撃を牽引している。さらなる成長に期待したい。
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