ヴィッセル神戸は今月2日開催の明治安田J1リーグ第2節で、柏レイソル相手に0-1で敗北。DF酒井高徳、MF山口蛍、FW大迫勇也ら主力選手が揃ってフル出場したが、DF山川哲史が日本代表での経験豊富なベテラン選手の怖さについて語っている。
神戸の副キャプテンを務める山川は、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月4日配信開始の「やべっちスタジアム」第151回に登場。特別企画「クラブの魅力を引き出すっち」で矢部浩之さんと対談した際、チームの決め事として「とにかく全員が闘う姿勢を見せる。誰ひとり欠けることなくハードワークをする」をコメント。
「(昨季チーム内走行距離1位の武藤嘉紀や2位山口蛍ら)ベテラン選手が誰よりも走るので、中堅や若手選手が文句を言えないし、その選手たちを見ていたら勝手に身体が動く。(昨季、大迫が肋骨を骨折している状況でもプレーするなど、ベテラン選手が怪我を押して出場していただけに)僕も試合中に相手と当たって動けなかったとしても、ベンチに交代を求められない。年上の選手は闘志あるし、試合中はめちゃくちゃ怖い」とベテラン選手の姿勢がチームに与える影響を語っている。
そんなベテラン選手の怖さを、山川は昨年味の素スタジアムで行われたFC東京戦で実感。「サコくん(大迫勇也)に何度も睨まれる」と切り出すと、「サイドバックでプレーしていた時、よくフリーでクロスを上げていたけど、それで合わなかった時に大迫選手がポストを思い切り叩く。それを見て、横目で見ていないふりして帰る」と振り返った。
それでも「それを真に受けて萎縮するのが一番ダメ。思ったことは若手であろうが、どんどん言っていかないといけないなと」と胸を張ると、「(サコくんは)試合中怖いけど、普段はめっちゃ優しい」と先輩に対するフォローを忘れなかった。
ただ神戸の永井秀樹SD(スポーツディレクター)は昨年12月、『PIVOT株式会社』の公式YouTubeチャンネルに出演した際、大迫や酒井などベテラン選手の振る舞いについて「彼らはロッカールームで(中堅や若手選手に対して)かなり厳しいことを言っている。シーズン終了後の個人面談では、やっぱり若手や中堅から『萎縮する』といった声が結構あった。『要求がきつすぎる』『自分たちが伸び伸びできない』みたいな」とコメントを残した一方で、「僕が東京ヴェルディでプレーしていた時は本当に厳しかったので、そこと比べると普通でしょと感じていました」と、ベテラン選手の振る舞いを問題視しなかった。
昨季J1優勝が決まった名古屋グランパス戦では、ハーフタイムに大迫と武藤が「試合中に笑うな」とチームメイトに喝を入れたことにより注目を集めた神戸。大迫をはじめベテラン選手の要求や姿勢に若手・中堅選手がついていけるかが、J1連覇へのカギとなりそうだ。
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