VfLボーフム所属の日本代表FW浅野拓磨には、今夏フリー移籍の可能性が浮上。DF板倉滉擁するボルシアMGからの関心が報じられている。今月10日にブンデスリーガ(ドイツ1部)アイントラハト・フランクフルト戦を控える中、ボーフム指揮官や幹部が浅野の去就について語った。
2016年にサンフレッチェ広島からアーセナルへ完全移籍した浅野は、VfBシュツットガルト、ハノーファー、セルビア1部パルチザンを経て、2021年夏にボーフムと3年契約を締結。ドイツ復帰1年目からリーグ戦でコンスタントにプレーすると、今季もここまでブンデスリーガ全試合スタメン出場で5ゴールをマーク。攻撃陣に必要不可欠な存在であるだけに、2023年9月には契約延長の可能性も取り沙汰されていた。
浅野の去就を巡っては、ドイツ紙『シュポルト・ビルト』は1月9日、浅野が今季限りでボーフムを退団する可能性があると報道。これによると、契約延長交渉で選手サイドが現在の100万ユーロ(約1億6000万円)未満から150万ユーロ(約2億4000万円)への年俸引き上げを求めたものの、クラブがこれを拒否。ボルシアMGやアウクスブルク、マインツなどブンデスリーガ複数クラブが関心を寄せているという。
また英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版によると、ボーフムはSKアウストリア・クラーゲンフルト所属FWシナン・カルウェイナに関心。今季オーストリア1部で8ゴール7アシストをマークしているカルウェイナは、所属クラブとの契約が今年6月に満了を迎えるため、フリーでの獲得が可能。記事では「ボーフムは浅野の退団に備えたいと考えている」と綴られている。
しかしボーフムのパトリック・ファビアンSD(スポーツディレクター)は9日、ドイツ紙『ビルト』のインタビューで「我々自身の限界は分かっているが、契約延長のために全力を尽くすつもりだ。大事なのは、彼がボーフムでの環境に支えられていると理解していることだ」と慰留方針を明言。
トーマス・レッチュ監督も「もちろん私は彼と話をする。彼のプレースタイルと我々のスタイルが絶対にマッチすることを伝えるよ」と、浅野に対する信頼を強調している。
一方で『ビルト』は「ボーフムは財政的に限界に達するまで浅野残留に全力を尽くす用意がある。浅野はすでにチーム内トップクラスの高給取りであり、さらなる増額を求めている。ボーフムも契約期間の長さと退団条項で彼を誘惑可能だ。ただ高額年俸を用意することが可能なクラブが現れた場合、ボーフムは不利になる」とリポート。今夏の去就が他クラブの動向に依存している現状を説明した。
なおボーフムはリーグ戦20試合を終えて4勝9分7敗。2部自動降格圏の17位マインツから勝ち点9差の14位に沈んでいるだけに、同クラブの今季成績も浅野の去就を左右するかもしれない。
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