
久保藤次郎(名古屋グランパス)
4人目は、J3からキャリアをスタートさせJ1まで辿り着いた久保藤次郎。2021年6月に翌シーズンからの藤枝MYFC(当時J3)入団が内定すると、同月には特別指定選手としてJリーグデビューを果たし、9月にはJ3第19節の福島ユナイテッド戦(1-0)でJリーグ初得点を飾り、チームを勝利に導いた。
翌2022シーズンは、ルーキーながら10得点6アシストを挙げJ2昇格の立役者の1人となり、2023シーズンも継続して活躍を続けたことで、久保が少年時代にアカデミーへ所属し憧れていた名古屋グランパスへの移籍を叶えた。バネのような身体能力を活かしたドリブル突破や、右サイドから中央に侵入しての得点力はJ1でも魅力的。大型補強を敢行した名古屋のなかでも、その個性は光るはずだ。

重見柾斗(アビスパ福岡)
5人目は、U-22日本代表としてアジア競技大会にも出場したMF重見柾斗。2023年3月、2024シーズンからアビスパ福岡への加入内定が発表された。2023シーズンは特別指定選手として5試合のスタメン出場を経験。J1でも安定したボール捌きをみせ、試合を経るごとに安定感も向上。ボランチに離脱者が相次いだチームを救った。
福岡大学では2列目でのプレーも増えユーティリティ性が増しているが、ベンチ入りでは物足りない。パリ五輪出場を叶えるためには、プロ1年目からのレギュラー奪取が求められる。

溝口修平(鹿島アントラーズ)
6人目は、鹿島アントラーズのアカデミー出身、19歳のDF溝口修平。前への推進力があり、積極的なインナーラップと効果的な縦パスでチャンスを生み出すサイドバックだ。左利きの左サイドバックのためクロスの精度も期待できる。2023シーズンは怪我や体調不良があったものの、先発4試合を含む5試合(309分)に出場。
今冬の移籍市場では選手の移籍が相次いだ鹿島だが、圧倒的なスタミナを誇るライバルのDF安西幸輝は健在。ポジション争いは容易ではないものの特徴が異なるため、負傷さえなければチャンスはあるだろう。

西尾隆矢(セレッソ大阪)
7人目は、U-22日本代表の主力を担うDF西尾隆矢。セレッソ大阪のアカデミーから2020年にトップチームへと昇格し、リーグ戦では2021シーズンに31試合、2022シーズンにも24試合に出場した。しかし、昨シーズンはDF鳥海晃司とDF進藤亮佑、DFマテイ・ヨニッチの後塵を拝し出場数は9試合と急減。ヨニッチが今季で退団となった一方、来季は北海道コンサドーレ札幌からDF田中駿汰が加入することになり熾烈なスタメン争いは続く。
それでもフィジカルとメンタルの強さはライバルに一切引けを取らず、昨シーズンの悔しさを胸にスタメンを奪還しパリ五輪への決定打とするはずだ。
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