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2023/24シーズン開幕!3年目を迎えたWEリーグの展望

セレッソ大阪ヤンマーレディース 写真:Getty Images

アプリでも楽しめるWEリーグ

今シーズン新たにセレッソ大阪ヤンマーレディース(C大阪)が加わり、全12クラブとなったWEリーグ。これまでなでしこリーグで戦ってきたC大阪は「究極の育成型クラブ」として活動しており、所属選手のほとんどが育成施設であるC大阪アカデミー出身者というめずらしいクラブだ。そのため若い選手が多く、昨2022シーズンの平均年齢は17.7歳とリーグ内でも最少。

前述のキックオフカンファレンスに登壇したジェフユナテッド市原・千葉レディースのDF林香奈絵が新加入のC大阪ついて「WEリーグカップでセレッソと対戦し、チームのプレー強度の高さを感じた。新チームだがメンバーがアカデミー出身ということもあって、基本的なコミュニケーション能力もありチーム力も高い」と語っている。アカデミー出身者の多い点がチーム全体の強さと比例しているかどうか、今シーズンのプレーに期待したい。

そんなWEリーグをより楽しめるのが、10月14日に初リリースとなったWEリーグ公式アプリ。基本的なリーグ情報はもちろん、各クラブの詳細情報やチケット購入、関連動画などのエンターテインメントも充実している。なかでも特に興味深いのが「ARスナップ」だ。スマートフォンの撮影ツールでバーチャル・フェイスペイントを楽しむことができる。

例えばスタジアムで観戦できない日でも、ARスナップでフェイスペイントした写真を撮影してSNSに投稿すれば、会場にいるような気分で一層試合を楽しむことができるだろう。フェイスペイントの種類は各クラブごとに異なるデザインになっていて、好みのものを選ぶことができる。是非ダウンロードして試してほしい。


マンチェスター・ユナイテッド・ウィメン MF宮澤ひなた 写真:Getty Images

世界へ羽ばたくWEリーガー

今夏の女子W杯後に2名のなでしこメンバーがイングランドの地へ渡った。MF宮澤ひなたがマイナビ仙台レディースからマンチェスター・ユナイテッド・ウィメンへ、FW植木理子が日テレ・東京ヴェルディベレーザからウェストハム・ユナイテッド・ウィメンへそれぞれ移籍。いずれも移籍前から国内外で去就に関する注目が集まっていた。特に宮澤はイングランドの現地メディアもリバプール女子への移籍を予想するなど、海外でも日本人選手に対する意識が高まっていると感じられた。

男女ともにイングランドで活躍する日本人選手が増えたことで、プレミアリーグや女子スーパーリーグ(WSL)に興味を持った日本のサッカーファンも多いに違いない。パリ五輪に向け最終予選への進出を決めた日本女子代表。WEリーグから世界へ羽ばたく選手は今後ますます増えるだろう。集客面の問題などまだ課題も多いが、着実に一歩ずつ前進するWEリーグと選手たちの活躍に期待したい。果たしてWSLの盛り上がりに追いつけるか、今シーズンのWEリーグに注目だ。

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名前:Molly Chiba
趣味:自然散策、英国のあれやこれやをひたすら考えること
好きなチーム:トッテナム・ホットスパーFC

東北地方の田園に囲まれ育ちました。英国のフットボール文化や歴史、そして羊飼いやウールなどのファッション産業などに取り憑き、没入している日本人女性です。仕事のモットーは、伝統文化を次世代に繋ぐこと。

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