8月も中旬を過ぎ、2023明治安田生命J1リーグも中盤戦から終盤戦へと移行。昨シーズンは一時まさかの降格争いにも巻き込まれたヴィッセル神戸が快進撃を続けており、王者である横浜F・マリノスと首位争いを繰り広げている。
他クラブも負けじと追随する中で、今夏も話題となったのが各クラブが行った選手補強だ。シーズン途中での加入は、すぐにチームへフィットできるかという課題もある。しかしこのタイミングでの補強により、新加入選手の活躍による新たな試合展開も期待でき、一層リーグが盛り上がることは間違いない。
ここでは、夏の選手補強を経て大幅に戦力アップを果たしたと見られる3つのJ1クラブをランキング形式で紹介していく。
3位:浦和レッズ
新加入選手(以前または現在の所属クラブ)
- DF宮本優太(KMSKデインズ)※期限付移籍先から復帰
- FW安部裕葵(バルセロナアトレ・ティック)
- MFエカニット・パンヤ(ムアントン・ユナイテッド)※期限付き移籍
- MF中島翔哉(アンタルヤスポル)
- MF早川隼平(トップ昇格)
5月にACL(AFCチャンピオンズリーグ)優勝を成し遂げ、今2023シーズンJ1ではここまで失点数19と、トップの堅守を誇る浦和レッズ。マチェイ・スコルジャ新監督の手腕、既存の戦力の奮闘など好調な要因は複数あるだろうが、その一端を担っているのが冬に獲得したDFマリウス・ホイブラーテンの存在と言えよう。
攻撃面では同じく新戦力で3月に加入したFWホセ・カンテが徐々に得点数を伸ばしており、現時点で冬の補強について一定の成果が出ている。しかし、総得点では上位2クラブに大きく後れを取っており、ここから優勝争いに加わるためには改善点が必要との見方もできる。
そんなチーム状態もあってか、今夏の浦和はチャンスメーカーの補強に余念がない。海外へ渡っていた日本人選手を軸に即戦力3人の補強に成功した。
FW安部裕葵は、2019年に若くして鹿島アントラーズの背番号「10」を背負い、スペインの名門バルセロナの目に留まったほどの逸材。残念ながら度重なる怪我の影響もあり満足のいく結果とはならなかったが、相手を振り回すような高度なドリブルスキルに疑いの余地はない。
同じく海外へ渡っていた元日本代表の背番号「10」MF中島翔哉も、言うまでもなくボールを持ったときの推進力と豊富なアイデアで、浦和の攻撃を必ずや活性化させてくれるだろう。また、現役のタイ代表選手MFエカニット・パンヤも、安部や中島に負けず劣らずのドリブルやパスでのチャンスメイクに大きな期待がかかる。
昨年加入し第5節のジュビロ磐田戦で鮮烈なデビューを果たしたMFダヴィド・モーベルグをはじめ、複数の選手が期限付きではあるもののチームを離れた浦和。しかし、補強した選手はいずれも抜けたモーベルグの穴を補って余りあるような選手ばかりであることから、戦力アップを果たしたクラブ3位とした。安定した守備陣に加え、補強した選手で攻撃力の増強が叶えば、上に居並ぶ3クラブ(横浜FM、神戸、名古屋グランパス)を脅かす存在になれるはずだ。
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