7月20日に開幕したFIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア&ニュージーランド大会は、8月20日の決勝戦(19:00キックオフ)を残すのみとなった。遂に新たな女子サッカー界の王者が誕生する。
15日に行われた準決勝1戦目では、スペインがスウェーデンを抑え2-1で決勝進出を果たした。翌16日の準決勝2戦目では、イングランドが開催国オーストラリアに3-1の点差をつけて見事勝利している。
両国ともに初のW杯決勝進出となるスペインとイングランド。準決勝での戦いを振り返りながら、決勝戦の注目ポイントを独自の視点を交えてご紹介していこう。
スペインの準決勝での戦いぶり
8月15日に行われた準決勝1戦目スペインVSスウェーデン。試合前半からスペインは攻撃に積極的な姿勢を見せ、やや押され気味のスウェーデンという構図になった。
スペインのスピードのあるパス回しやボールカット、ゴール前の隙を狙った粘り強い攻撃力に、エースFWフリードリナ・ロルフォ(バルセロナ)を含めたスウェーデンは攻撃チャンスをつくれない。両者ともに得点が無いまま後半戦へと持ち越す。
後半57分にスペインのFWサルマ・パラジュエロ(バルセロナ)が投入されると、そこから一気に試合は動き出した。早さもある上に、サイドにセンターなどあらゆるところで攻撃を仕掛けるパラジュエロの巧みな手法に、スウェーデンの持ち前の守備は次第に隙が見え始める。
80分を過ぎた頃、その隙を見逃さなかったパラジュエロがゴール前から鋭い右足シュートで先制。そこからスペインのチーム全体にギアが入る。88分スウェーデンのFWレベチャ・ブロムクビスト(ヴォルフスブルク)の高さのあるシュートで同点に追いつかれるも、直後の89分コーナーキックからキャプテンのDFオルガ・カルモナ(レアル・マドリード)のゴール上部を狙った左足シュートが決まり、結果2-1でスペインは決勝舞台へと進んだ。
決勝戦のポイントはゴール前の粘り強さ
スペインにとって、20日のイングランドとの決勝戦でポイントなるのは、やはりゴール前の粘り強さだろう。どんな状況でもボールを押し込む強さと、足元を狙ってボールを奪うテクニックも非常に高い。特にはパラジュエロの柔軟な戦い方には大注目だ。
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