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日本代表FW中村敬斗、今夏移籍へ不安抱える…LASKリンツ監督が注目発言

中村敬斗 写真:Getty Images

 元ガンバ大阪所属選手の日本代表FW中村敬斗は、LASKリンツからのステップアップ移籍が噂されている。しかし先月末のオーストリア1部リーグ開幕戦で途中交代となった後、移籍にむけて新たな問題を抱えているようだ。

 中村は移籍報道が飛び交う中でも、リンツのプレシーズントレーニングに参加。先月29日に行われた今季リーグ初戦のSKラピード・ウィーン戦で先発出場したが、ハーフタイムで交代。1-1の引き分けに終わると、トマス・サーゲダー監督は中村の途中交代について「戦術的に何かを変えたかった。彼にとって不利な決断ではなく、別の要素による決断だ」と説明していた。

 オーストリアメディア『volksblatt』の報道によると、リンツは今月1日に公開練習を実施。中村はチームメイトよりも早めにトレーニングを切り上げたという。また指揮官は同選手のコンディションについて「彼は膝に問題を抱えている。(練習を早く切り上げたのは)純粋に予防措置だ」と語ったという。

 中村には、プレミアリーグ(イングランド1部)リバプールやリーグアン(フランス1部)LOSCリールが関心。フランスメディア『フット・メルカート』の報道によると、リンツは中村獲得を目指すクラブに対して移籍金1100万ユーロ(約17億1000万円)の支払いを求めており、リバプールから届いた700万ユーロ(約10億9000万円)のオファーを却下したという。

 またリンツの会長は、ウィーン戦後のインタビューで「一部の選手には、一定の移籍金額を設けている。(中村については)我々は非常に高い代償をまだ勝ち取っていない」とコメント。中村の去就について、適切なオファーが届いていない現状を明かしていた。

 開幕戦でもコンディション不良により途中交代となった可能性が浮上している中村。欧州主要リーグへの挑戦が期待されているだけに、負傷の程度が気がかりだ。