プレミアリーグ リバプール

南野拓実も選出!リバプールの王者シーズンにおける鮮烈10ゴール

リバプール所属時 FWサディオ・マネ(2021年1月28日)写真:Getty Images

プレミアリーグ第20節:サディオ・マネ

  • 試合:2020/21プレミアリーグ第20節(2021年1月28日)
  • 対戦相手:トッテナム・ホットスパー
  • 結果:リバプール(A)3-1トッテナム(H)
  • 選出ゴールシーン:65分

開幕から調子の良かった2020/21シーズンのリバプールだったが、中盤で失速。リーグ4試合無得点、5試合連続未勝利と厳しい状況に。第20節のこの試合も、前半はスコアレスで終了すると思われたが、ロスタイムにMFジョーダン・ヘンダーソンのロングフィードを相手守備陣の裏に抜けたマネが胸トラップして中にクロス。それをフィルミーノがゴールに流し込んで先制した。

後半開始早々アーノルドが追加点を決めるも、すぐさまトッテナムMFピエール・エミール・ホイビュルクのゴールで2-1に。6試合振りの勝利に向けもう1ゴールが欲しいリバプールは65分、アーノルドのクロスをトッテナムDFジョー・ロドン(現スタッド・レンヌ)がクリアしきれず、そのボールをマネが左足でゴールへ突き刺し、勝利への大きな3ゴール目を決めた。リバプールは暫定4位に浮上した。


リバプール所属時 MFジョルジニオ・ワイナルドゥム(2021年1月31日)写真:Getty Images

プレミアリーグ第21節:ジョルジニオ・ワイナルドゥム

  • 試合:2020/21プレミアリーグ第21節(2021年1月31日)
  • 対戦相手:ウェストハム・ユナイテッド
  • 結果:リバプール(A)3-1ウェストハム(H)
  • 選出ゴールシーン:84分

前節で6試合振りに勝利を手にしたリバプールは、同プレミアリーグ第21節で4連勝中と好調なウェストハム・ユナイテッドと対戦。守るウェストハム、攻めるリバプールの構図も前半はスコアレスで終了。後半12分、リバプールはMFジェイムズ・ミルナー(現ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)に代えてMFカーティス・ジョーンズを投入。これに不満だったミルナーがクロップ監督に交代の説明を求めるが、直後にジョーンズが起点となりサラーが先制点を決めると、両者は笑いながら抱擁を交わした。

68分、アーノルド、シャチリ、サラーの3人によるプレミアリーグ史上最高のカウンターが決まる。ウェストハムのコーナーキックをクリアしてからゴールまでわずか15秒。その間に触った回数は7回のみだ。そして84分には、フィルミーノがMFアレックス・オックスレイド=チェンバレンとのワンツーで抜け出すと、ゴール前に位置したMFジョルジニオ・ワイナルドゥム(現ASローマ)にパスして3-0にした。

この時、フィルミーノとワイナルドゥムは、長期離脱しているDFフィルジル・ファン・ダイクがよくするゴールパフォーマンスを真似た。このファン・ダイクに向けたゴールが選ばれている。


リバプール DFトレント・アレクサンダー=アーノルド(2021年4月10日)写真:Getty Images

プレミアリーグ第31節:トレント・アレクサンダー=アーノルド

  • 試合:2020/21プレミアリーグ第31節(2021年4月10日)
  • 対戦相手:アストン・ビラ
  • 試合結果:リバプール(H)2-1アストン・ビラ(A)
  • 選出ゴールシーン:91分

低迷中のリバプールは、前述のプレミアリーグ第13節トッテナム戦以来ホームゲーム未勝利だった。第31節のこの試合でも、ボールを保持しながらチャンスを掴むことができず。前半終了間際には、アストン・ビラのFWオリー・ワトキンスにゴールを許した。ハーフタイム時は、リバプールがアンフィールドでゴールできなくなって753分が経過したことを意味していた。

後半、ようやくこの不名誉な記録が破られる。57分、DFアンドリュー・ロバートソンが放ったシュートのこぼれ球をサラーが頭で押し込み同点に。終盤、勝利に向けあと1ゴール欲しいリバプールは波状攻撃を仕掛ける。何度も弾き返されるも、ペナルティエリアの少し外でアーノルドがボールを持つと、そのまま右足一閃。強烈なシュートがゴールネットを揺らし、115日振りにアンフィールドでの勝利をもたらした。


リバプール FWモハメド・サラー(2021年5月13日)写真:Getty Images

プレミアリーグ第34節:モハメド・サラー

  • 試合:2020/21プレミアリーグ第34節延期分(2021年5月13日)
  • 対戦相手:マンチェスター・ユナイテッド
  • 試合結果:リバプール(A)4-2マンU(H)
  • 選出ゴールシーン:90分

プレミアリーグ第34節は同シーズン相性の悪いマンチェスター・ユナイテッドと対戦。第19節、FAカップ4回戦でいずれも敗北を喫していた。次シーズンのCL出場権獲得(4位以内)に向け、この時点6位のリバプールは少しでも勝利が欲しかった。

好調ユナイテッドは開始10分、MFブルーノ・フェルナンデスがアウトサイドのシュートを放つと、それをブロックしようとしたDFナサニエル・フィリップスにあたって先制。リバプールは34分、フィリップスがコーナーキックのこぼれ球を拾いペナルティエリア(PA)内でゴール方向に蹴ると、ジョッタがワンタッチでコースをずらし同点へ。

後半47分、得意のハイプレスからボールを奪ったアーノルドがPA右からシュートし、ユナイテッドGKディーン・ヘンダーソン(現ノッティンガム・フォレスト)に弾かれるも、こぼれ球をフィルミーノが押し込む。さらに48分、アーノルドのフリーキックをフィルミーノが頭で合わせ3-1に。すると68分、ユナイテッドのFWマーカス・ラッシュフォードが瞬く間に1点差にした。

試合終盤90分、カウンターのチャンスを見逃さなかったのはリバプール。ジョーンズがハーフウェーラインにいるサラーにスルーパス。そのままゴールに突き進んだサラーがGKとの1対1を冷静に決め、4-2で勝利。これでユナイテッドのホーム、オールド・トラッフォードにおいて、なんと100年振りに2試合連続得点するリバプールの選手となったサラー。同シーズン公式戦30点目でもあった。


リバプール GKアリソン・ベッカー(2021年5月16日)写真:Getty Images

プレミアリーグ第36節:アリソン・ベッカー

  • 試合:2020/21プレミアリーグ第36節(2021年5月16日)
  • 対戦相手:ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン
  • 試合結果:リバプール(A)2-1WBA(H)
  • 選出ゴールシーン:95分

プレミアリーグ第36節。残り3試合にして5位のリバプールは、既に2部降格が決まっていたウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(WBA)と対戦。開始15分、先制点を決めたのはWBAだった。リバプールは33分、すぐさま同点に追いついた。マネが触った相手のパスがサラーのもとへこぼれると、迷わずダイレクトにシュート。

その後リバプールは何度も決定機を創り出すもスコアは変わらず。後半ロスタイムの95分、コーナーキックのチャンスを得てGKアリソン・ベッカー含めた全員が攻撃に参加。するとここでドラマが起こる。アーノルドが蹴ったボールを、なんとアリソンが頭で流し込み逆転に成功。プロ初ゴールを決めた。

アリソンは、プレミアリーグでゴールを決めた史上6人目のGKに。リバプールでは創設から129年という長い歴史の中でGKがヘディングで得点した例はなく、決勝ゴールを決めたGKもただ1人。試合後のインタビューでは、水難事故によって2021年2月にこの世を去った父への想いを口にして涙を浮かべた。

この歴史に名を刻んだゴールにより、リーグ4位のチェルシーに勝ち点差1まで迫ると、リバプールは最終的には3位で2020/21シーズンを終えた。

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名前おれお
趣味:サッカー観戦
好きなチーム:リバプール

プレミアリーグを中心に週に2、3試合サッカー観戦しています。応援しているのはリバプールで、好きな選手はロベルト・フィルミーノです。

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