Jリーグ

石の上にも30年!順位表で見るJ1上位クラブの傾向【Jリーグ30周年記念】

元ヴェルディ川崎 MFビスマルク 写真:Getty Images

【30年前】1993シーズンの年間総合順位表

順位:チーム(勝/負)

  1. ヴェルディ川崎(28/8)※現在の東京ヴェルディ
  2. 鹿島アントラーズ(23/13)
  3. 清水エスパルス(24/12)
  4. 横浜マリノス(21/15)※現在の横浜F・マリノス
  5. サンフレッチェ広島(18/18)
  6. 横浜フリューゲルス(16/20)※1999年、横浜マリノスとの合併により消滅
  7. ガンバ大阪(16/20)
  8. ジェフユナイテッド市原(14/22)※現在のジェフユナイテッド市原・千葉
  9. 名古屋グランパスエイト(12/24)
  10. 浦和レッドダイヤモンズ(8/28)

前年にプレ大会として開催されたJリーグヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)を経て迎えた記念すべきJリーグ初年度の1993年。

当時は勝利数で順位が決定されており、勝ち点計算でないため順位表にも勝ち点の表記はない。第1ステージ「サントリーシリーズ」を制した鹿島アントラーズと、第2ステージ「日本信販・NICOSシリーズ」を制したヴェルディ川崎による「Jリーグサントリーチャンピオンシップ」が行われ、ヴェルディ川崎が年間王者となっている。

初年度の10クラブ「オリジナル10」のうち、ヴェルディ川崎と清水エスパルス、横浜フリューゲルス、ジェフユナイテッド市原を除く6クラブは現在もJ1に所属しており、やはり30年の経験は伊達ではないということなのだろう。


川崎フロンターレ DF山根視来 写真:Getty Images

継続は力なり!第2の川崎フロンターレはどこに?

近年毎年のように上位争いに絡む横浜F・マリノスや鹿島アントラーズ、サンフレッチェ広島、名古屋グランパスなどはいずれもオリジナル10のクラブ。過去に複数回優勝しているジュビロ磐田やガンバ大阪などもオリジナル10だ。全てのクラブが努力を続ける中で、この事実は伝統と継続の重要性を示している。

唯一、2017シーズン以降4回の優勝を誇る川崎フロンターレは、1999年にJ2へ参入したクラブである。強固な地元密着と知名度に頼らない選手補強で強豪の一角としての立場を固めており、J1優勝を目指す後進クラブ全てが目標にすべきモデルケースだろう。

現在首位に立つヴィッセル神戸も、2014シーズンからJ1に所属し続け積極的な補強で2021シーズンには3位に入るなど上積みを続けてきた。神戸が新たな成功例となるのか、はたまた北海道コンサドーレ札幌、サガン鳥栖、アビスパ福岡などのプロビンチャ(地方都市のクラブ)が新時代のモデルケースとなるのか。

いずれにせよ、J1での成功には「J1に長年残り」「上積みし続ける」ことが欠かせない。新たな30年でどのような変化が起こるのか、今後も楽しみは尽きない。

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名前椎葉 洋平
趣味:サッカー観戦、読書、音楽鑑賞
好きなチーム:アビスパ福岡、Jリーグ全般、日本のサッカークラブ全般

福岡の地から日本サッカー界を少しでも盛り上げられるよう、真摯に精一杯頑張ります。

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