明治安田生命J3リーグに所属するガイナーレ鳥取。2023シーズンは3月4日の開幕戦からここまで2連勝。チームを率いて3年目となる金鍾成(キン・ジョンソン)監督のもと、2013シーズン以来のJ2復帰に向けて好スタートを切っている。
そんなガイナーレ鳥取の2選手に独占インタビューを行った。ここでは1人目のMF世瀬啓人に続き、ガイナーレ鳥取U-18から今季トップチームに昇格したDF西尾響のインタビューを紹介しよう。182cmの恵まれた体格を持ち、U-18ではセンターバックを主戦場としていた将来が楽しみな選手だ(取材は開幕戦前に実施)。
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唯一のトップチーム昇格の理由
ー昨2022年のガイナーレ鳥取U-18から、唯一のトップチーム昇格となりました。どのような点が評価されたと感じていますか?
西尾:トップチーム練習に参加していたんですけれど、1週間の練習参加では(昇格か否かが)決まらなくて。結局もう1週間くらい参加して、エリートリーグ(選手個々の成長を主眼に置いた計20チームが参加する大会)の試合に出させてもらいました。自分としては、そこで外国籍選手とやり合って勝ったというところが評価されたのかなと思っています。また、ディフェンダーとしては当たり前のことなのですが、ユースの監督からは「試合の最後まで全力でゴール前まで戻れるところ」について評価してもらっていました。
ー昇格が決まってから、ご家族などとお祝いはしましたか?
西尾:しましたね。それこそ一番喜んでくれたのは両親なんですけれど、あとはおじいちゃんとおばあちゃんだったり、本当にいろんな人からおめでとうと言われました。(サインのお願いは)ユースの後輩がいっぱい言ってきましたね(笑)。
ー昇格内定の記者会見では、吉野強化育成部長から「1年目のスタートからレギュラーを取るつもりで」と発破をかけられましたね。今2023シーズンの目標を教えてください。
西尾:高校上がりだということ感じさせないぐらいに戦って、今シーズンの半年後とかに、(できれば)それを1か月2か月早めたりといった具合に、なるべく早い段階でスタメンを取るということを目標にしています。(具体的な数字では)出場時間はわからないですけども、やっぱり2桁の10試合は出たいなと思います。
ー定位置をつかむために、今の課題と強みはどのように捉えていますか?
西尾:今はサイドバックをやっているんですけれど、自分としてはそこでのハードワークが課題だなと思っています。(キン・)ジョンソン監督が言うように、前から(奪いに)行く守備をやっているので、前から行く時にインターセプト(相手のパスを奪うプレー)などができることが大事なのかなと思います。スピード感や体格の違いに、ユースとプロの差は感じます。
自分の間合いを見つけること
ーU-18では、おもにセンターバックでプレーされました。サイドバックの経験はあるんですか?
西尾:ユースにいた高校2年生のときに、大体2か月か3か月ぐらいサイドバックをやったことがあります。センターバックをやっていたからサイドバック(でのプレー)が分からない、というのは言い訳になりません。ですので今は、自分の感覚として「ここまで来られたらマズイ」とか「ここは止まる」のように、自分の間合いを見つけることが大事なのかなと思っています。
ーU-18からトップに昇格した10人目の選手となりました。チームにも世瀬啓人選手や坂本敬選手のようにユースから昇格した先輩がいますが、得るものや刺激はありますか?
西尾:世瀬選手や坂本選手は、両選手ともやっぱり足元の技術が高いなと感じます。(日々)学ぶことが多いなと思っています。
ークラブへの思い入れは、人一倍強いなという自覚はありますか?
西尾:ジュニアユース(U-15)、ユース(U-18)、トップというように上がってきており、やっぱり他の人よりもガイナーレと長い間関わっているので、思いは強いですね。
ー多くのサポーターの前でプレーすることへの憧れはありましたか?
西尾:そうですね、(ユースでは)そこまで人がいない中での試合が多かったので、人がいっぱいいる中での試合にはずっと憧れていました。
ーサイドバックやセンターバックなど、DFとしてプレーする中で最も嬉しい瞬間を教えてください。
西尾:(相手が現時点での)自分より強いということが分かっているので、その選手を止めた時だったり、自分より(身長が)高い選手にヘディングで勝ったりする時が1番嬉しいですね。
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