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横浜FCグエン・コン・フオン、今季初のベンチ入りも出番なし。ファンの反応は?

グエン・コン・フオン 写真:Getty Images

 今季ベトナム1部ホアン・アイン・ザライ(HAGL)からJ1横浜FCに完全移籍で加入したベトナム代表FWグエン・コン・フオン(28)が、8日に行われたYBCルヴァンカップのグループステージ第1節サンフレッチェ広島戦で、移籍後初のベンチ入りを果たした。初のメンバー入りにベトナムメディアは色めきだったが、同選手はこの日ベンチ入りしたメンバーの中で唯一出場機会が巡ってこず、初出場はお預けとなった。

 横浜FCはリーグ戦からターンオーバーして、フレッシュな選手をスタメンに送り込んだ。普段、出場機会が少ない選手にとっては自身をアピールする絶好の舞台だ。今季の横浜FCにはGK5人を含めて39人もの選手が所属。新加入のグエン・コン・フオンはここまでリーグ戦で3試合連続のベンチ外となっていたが、前線も中盤も競争が激しいため、ベトナムメディアも自国のアイドルが出場できない状況は予想していた。

 注目の試合は、スコアレスで迎えた59分に横浜FCが新助っ人のFWカプリーニ(25)の移籍後初ゴールで先制。今季ここまで勝ち星がない横浜FCの初勝利が期待されたが、終盤に攻勢を強めた広島を止めることができず、1-3で逆転負け。

 なお、この試合はJリーグの国際版YouTubeチャンネル「J.LEAGUE International」で生配信されており、多くのベトナム人ファンがグエン・コン・フオンの出場を今か今かと待っていたが、結局その瞬間が訪れることはなかった。

 ベトナムのファンからは落胆の声が聞かれたが、グエン・コン・フオンが過去3度の海外挑戦(水戸ホーリーホック、仁川ユナイテッド、シント=トロイデン)でいずれも失敗に終わっていることから既に免疫があるようで、水戸時代と比べると起用法を批判するような意見は少ない。このことは同選手に対するファンの関心や期待値が薄れていると取ることも出来るが・・・。

 あるファンは「ベトナム人選手のレベルは東南アジアの域を出ていない。堅守速攻で、東南アジアで成功を収め、アジアでもサプライズを起こすことはあるが、アジアで存在感を放ったり、W杯に出場したりというのはまだ遠い夢だ」と話した。