アグレッシブで痛快なDF石原の貢献
この石原の働きが際立ったのが、前半11分の湘南の攻撃シーン。ここでも町野、大橋、小野瀬が中央を封鎖し、横浜FCのパス回しをサイドに誘導すると、ガブリエウから和田へのパスを石原がカット。ここから湘南の速攻が始まり、石原が奪ったボールを引き継いだ小野瀬が右サイドを駆け上がると、ペナルティエリアへクロスを供給。小野瀬のラストパスを受けた町野が決定機を迎えた。
前半17分の町野の同点ゴールも、もとを辿れば石原の良い守備から生まれたもの。石原のプレスを浴びた和田のパスがずれ、湘南陣営がボールを回収すると、小野瀬、大橋の順でパスが繋がる。大橋のヘディングパスを受けた町野がペナルティエリア内で左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
「攻撃的で、走る意欲に満ち溢れた、アグレッシブで痛快な“湘南スタイル”」をクラブの哲学として掲げている湘南。直近のリーグ戦2試合ではこれを緻密な戦術で表現できており、石原も持ち前の走力を遺憾なく発揮し、チームに貢献している。
湘南ジュニアユースをはじめとする同クラブの育成組織でプレーし続け、2017年にトップチームに昇格。アビスパ福岡に期限付き移籍していた2019年を除き、幼い頃から緑と青のユニフォームに袖を通し続けてきた石原が、湘南の上位進出の立役者となるかもしれない。2023シーズンは右サイドを疾走する湘南の汗血馬に注目だ。
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