ラ・リーガ(スペイン1部)レアル・ソシエダ所属のカタールW杯日本代表MF久保建英(21)には、バルセロナ復帰の可能性が浮上。クラブ幹部が同選手の代理人に連絡したと報じられているが、レアル・ソシエダとレアル・マドリードの間に存在する特殊条項が復帰を阻んでいるという。
スペイン紙『アス』は「バルセロナが久保建英に接触」と見出しをうち、「バルセロナのチャビ・エルナンデス監督は久保建英の獲得を望んでいる。指揮官の要望をうけて、クラブ幹部は久保建英と契約する可能性を探ることになった」
「バルセロナは、レアル・ソシエダでの契約状況について代理人に相談した。またレアル・マドリードとの関係についても調査し、非常に複雑な手続きを踏んだ上で、次のステップに進むことが可能かどうかを判断している」と、バルセロナの動きを伝えている。
ただ同時に「久保建英の再獲得にむけて、簡単には乗り越えられない障害が存在する」と指摘。同選手のバルセロナ復帰を阻む要因として「バルセロナの厳しい財政状況」を挙げた上で、「大物選手を高値で売らなければ、挑戦することすら不可能だ」と主張している。
また『アス』はレアル・マドリードとレアル・ソシエダの間に存在する特殊条項の内容も説明。久保建英は昨年7月にレアル・マドリードからレアル・ソシエダへ完全移籍しているが、レアル・マドリードは同選手の保有権の50%を維持。そのため、レアル・ソシエダが他クラブに久保建英を放出する場合、レアル・マドリードは移籍金の50%を手に入れる。
くわえてレアル・ソシエダは久保建英との契約内容に、6000万ユーロ(約85億円)の契約解除条項を盛り込んでいる。そのためバルセロナは同選手の獲得を目指す際、高額の移籍金支払いを避けられない見通しであるという。
一方、久保建英には以前からレアル・マドリード復帰の可能性も報じられているが、『アス』は「レアル・マドリード復帰の見込みはない」と断言。
「もしレアル・マドリードが彼を取り戻そうとするならば、契約解除金の半額を支払うか、レアル・ソシエダと価格交渉をしなければならない。いずれにせよ、昨年7月の売却額である600万ユーロ(約8億5000万円)よりはるかに高い金額を支払わなければならない」と、高額の移籍金がネックである現状を伝えている。
かつてバルセロナの下部組織でプレーしていた久保建英は、今季ここまでリーグ戦17試合の先発出場で4ゴール5アシスト。『アス』も「この日本代表選手は、プロ選手として全盛期を迎えている」と同選手のパフォーマンスを称えている。
なお久保建英の去就については、ユベントスやミランからの関心も報じられている。複数クラブが移籍先候補に挙がっているが、いずれのクラブにとってもレアル・ソシエダと同選手の契約に盛り込まれている契約解除金の存在が移籍実現にむけての障害となっている。
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