新加入DF上島が見せつけたポテンシャル
右サイドバックとして先発したDF上島拓巳は、甲府のプレッシングを浴びにくいタッチライン際にポジションをとり続け、自軍のビルドアップを下支えした。前半8分すぎには右サイドに流れた西村へパスを送ると見せかけ、センターサークル付近へ降りてきたロペスに楔のパスを供給。上島が甲府の2ボランチの背後にパスを通したことで、横浜FMの攻撃が加速した。
前半29分すぎにも、自陣右サイドでボールを受けた上島がセンターサークル付近へ中距離パスを繰り出し、これが甲府の2ボランチの背後に立っていた西村に繋がる。ここからMF水沼宏太、ロペス、FWエウベルの順でボールが渡り、前述の通り横浜FMが先制ゴールを挙げたのだ。
ここでは甲府がハイプレスを仕掛けたことで、4バックと中盤の2ラインが間延び。この綻びを見逃さず、MF佐藤和弘とMF松本凪生の2ボランチの背後へパスを送った上島によってもたらされたのが、前述のゴールと言えるだろう。26歳の新加入DFが、今季初戦で非凡なパスセンスと判断力を見せつけた。
マスカット監督も期待
ケヴィン・マスカット監督の試合後コメントからも、上島への期待の高さが窺える。
「(主力が移籍した)オフシーズンはチャレンジングでしたし、プレシーズンも小池龍太、小池裕太、そして松原健がケガをしてサイドバック(の選手層)が薄くなり、チャレンジングでした。いくつかのオプションを持ちながらどうするか考えてきましたが、最終的には拓巳を使うことを決めました。練習でも良い姿勢を見せてくれていましたし、いつもと違うポジションでも責任を持って、チームを助けてくれたと思います。柔軟性を持って、しっかり対応してくれました。1点目にも絡み、彼のプレーが誇らしかったです」(Jリーグ公式サイトより引用)
2月17日のJ1リーグ第1節(川崎フロンターレ戦)でも上島は先発の座を勝ち取り、トリコロールの攻撃を牽引できるか。この点に注目したい。
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