2021年からイングランドのFA女子スーパーリーグ(イングランド女子1部)アーセナル・ウィメンに所属し、サッカー日本女子代表としても活躍中のMF岩渕真奈。1月18日、同リーグ所属のトッテナム・ホットスパーウィメン(以下トッテナム・ウィメン)への期限付き移籍が発表された。
ここでは、岩渕の新天地となったトッテナム・ウィメンの歴史と現在地、注目の選手、そして同クラブを率いるレハンヌ・スキナー監督のコメントなどを紹介していこう!
トッテナム・ウィメンの歴史と現在地
スパーズの愛称でもおなじみ、男子プレミアリーグで活躍するトッテナム・ホットスパーの女子チーム、トッテナム・ホットスパーウィメンは、1985年にブロックスボーン・レディースという名で設立され、1991/92シーズンにトッテナム・ホットスパーレディースという名前に変更された。
当時、アマチュア時代といえども選手たちのプレー技術の向上は素晴らしく、勢いに乗ったまま遂に2015/16シーズンにFA女子プレミアリーグカップ(現FA女子ナショナルリーグカップ)で優勝し、同年になんとライマンズ女子カップでも優勝。クラブ史上初の二冠達成を成し遂げ、またそれぞれ翌2016/17シーズンも連覇を果たした。
この出来事を起点に、2017/18シーズンにはFA女子スーパーリーグ2(現FA女子選手権)への昇格を果たしたトッテナム・ウィメン。2019/20シーズンには現在のFA女子スーパーリーグへと昇り詰める。プロ入りを果たした同シーズンには、同じ北ロンドンを拠点とするアーセナル・ウィメンとの試合でリーグ史上過去最高となる観客動員数記録(38,262人)を叩き出している。
今2022/23シーズンは現時点で、リーグ全12クラブ中9ポイントで8位のトッテナム・ウィメン。首位のマンチェスター・ユナイテッド・ウィメンは総ポイント数28を獲得中だ。決して好調とはいえない状況の中、岩渕が新たに加入し、また先駆けて1月4日にはチェルシー・ウィメンからイングランド女子代表FWベサニー・イングランドも加わっている。2名の強力なサポートを得て、シーズン残りの期間でトップ5までに食い込めるかどうか期待がかかる。
安定のアシュリー・ネビル
そんなトッテナム・ウィメンには、技術も個性も豊かな選手が多く所属しているが、その中でも気になる選手の1人がイングランド出身の背番号「29」DFアシュリー・ネビルだ。彼女の存在があってこそのスパーズ・ウィメンと言えるほど、クラブとの絆は相当強い。
ネビルは、2017年の契約時から現在まで各シーズンごとに、他の選手と大幅な差をつけて試合出場率トップを継続している。2018/19シーズンのFA女子選手権では20試合中19試合で先発出場をし、同リーグの月間最優秀選手賞を獲得。それ以前にも、2017/18シーズンにトッテナム年間最優秀選手賞、2022年2月にFA女子スーパーリーグの月間最優秀選手賞、そして9月には同リーグの月間ゴール賞をダブルで獲得している。
女性版ハーランド?ベサニー・イングランド
また、1月から新たにチェルシー・ウィメンから移籍をしてきたイングランド女子代表FWベサニー・イングランド(背番号19)は、FWとして力強いプレーを得意とする。過去の試合出場功績の中でも特に2019/20シーズンは非常に好調で、当時チェルシー・ウィメンの選手として15試合出場中14得点という高確率のゴール決め、同年の1、2月の月間最優秀選手に選ばれた。
当時のチェルシーの監督を含め周囲からは、ウィメンズのトップリーグに参加している大勢の選手の中でも「高い技術を持つ得点女王」と言われている。男子選手で言えば、マンチェスター・シティのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドの位置にいるような、そんな選手だ。
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