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浅野拓磨が勝訴!パルチザン退団・給与未払い巡る裁判結果に現地紙皮肉

浅野拓磨 写真:Getty Images

 ブンデスリーガ・VfLボーフム所属の日本代表FW浅野拓磨(27)は2021年5月、給与未払いを理由にセルビア1部の強豪パルチザンを退団。パルチザンから契約不履行を理由に訴えられていたが、同選手の勝訴が確定。パルチザンから6000万円以上の賠償金を受け取ることになった。

 浅野拓磨は2019年7月からパルチザンでプレーしていたものの、2021年5月2日に突如クラブとの契約解除を発表。自身のブログを通じて「クラブによる度重なる給与の未払い、またそれに対する不誠実な対応によりクラブからのリスペクトを感じられなくなってしまった事がこの決断の理由です」と、パルチザンへの憤りをあらわにしていた。

 これに対してパルチザンは、浅野拓磨の契約不履行を主張。VfLボーフムへの移籍で得るはずだった移籍金を手に入れられなかったとして、同選手を相手取り賠償金の支払いを求めて訴訟。国際サッカー連盟(FIFA)は昨年6月、浅野拓磨に対して未払い分の給与額453281ユーロ(約6200万円)を支払うようパルチザンに命じたが、パルチザンはこれを不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴していた。

 セルビア紙『ダナス』の報道によると、CASは浅野拓磨のパルチザン退団について「正当な理由による契約解除」と判断。今月18日に453281ユーロと5%の利息、くわえて同選手の滞納していた家賃なども支払うようパルチザンに命じて、裁判を終了させたという。

 『ダナス』はCASの判決をうけて「浅野拓磨との異例の別れに関する醜聞が長期間にわたって続いたため、パルチザンでの彼の活躍を覚えている人はほとんどいない」と皮肉を込めて綴っている。

 カタールW杯で強豪ドイツ代表から勝ち越しゴールを奪うなど、大舞台で活躍している浅野拓磨。パルチザンとの間に抱えていた問題が解消されたことにより、今シーズン後半戦での活躍がさらに期待される。