明治安田生命J1リーグの横浜F・マリノスから韓国1部の蔚山現代へレンタル移籍していた元日本代表MF天野純(31)は、蔚山現代を退団してライバルクラブの全北現代へレンタル移籍。移籍に至るまでの経緯を巡って、蔚山現代のホン・ミョンボ監督からの批判に反論した。
同選手は昨年1月に蔚山現代へ加入。韓国サッカー挑戦1年目から攻撃陣の主力選手として活躍し、クラブを韓国1部リーグ優勝へと導いていたが、昨年末に蔚山現代をレンタル移籍期間満了により退団。今月5日になって全北現代へのレンタル移籍が正式決定している。
また韓国メディア『スポーツソウル』は、天野純が全北現代移籍を決断した理由が年俸額の差にあると指摘。全北現代の提示した年俸額が蔚山現代よりも10万ドル(約1400万円)上回っていたことが、蔚山現代退団の決め手になったと伝えていた。
蔚山現代のホン・ミョンボ監督は今月11日、韓国のスポーツサイト『Sportal Korea』の取材で、天野純退団の経緯を聞かれると「彼はずいぶん前に蔚山現代に対して、可能ならば契約延長をしたいと相談した。本人もOKだと言ってくれたんだ」
「シーズンが終わって日本に帰ったら、全北現代に移籍したんだ。天野純は『お金に興味がない』と言っていたが、結果として全北現代にカネのために移籍した。彼は嘘をついたんだ」とコメント。同選手に対する批判が韓国国内で話題を呼んでいる。
すると天野純本人は12日、クラブの通訳のほかに個人専属の通訳もつけた上で『news1』など現地複数メディアのインタビューに対応。
ホン・ミョンボ監督の発言に関する記事を読んだことを明かした上で「記事を通じて明らかになった内容は僕にとっても衝撃的であり、ホン・ミョンボ監督には失望しました。監督は僕が嘘つきであり、お金目当てで全北現代を選んだと言っていますが、そんなことはありません」
「去年の夏から蔚山現代との契約について軽く話はしていましたし、蔚山現代に残ると言ったのは事実です。しかし蔚山現代は全北現代から僕に正式オファーが届いたことを聞いた後に、会談を設けたんです。蔚山現代は僕を全北現代に移籍させたくないから会談を申し込んだんです」と反発。
それでもホン・ミョンボ監督に対して「監督は僕を韓国サッカー界に連れてきてくれた人ですし、優勝をともにした仲間でもあります」と、敬意を表すると「今年はホン・ミョンボ監督とは別のクラブでシーズンを戦うことになりました」
「全北現代の選手として、(国内リーグ、国内カップ戦、AFCチャンピオンズリーグの)3大会で優勝できるように頑張ります。全北現代で結果を出して証明することが、この状況に対する答えだと思います。良い結果を残せるように頑張ります」と意気込みを語った。
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