代表チーム ワールドカップ

カタールW杯で印象に残った10の出来事

ブラジル代表 FWネイマール 写真:Getty Images

ネイマールと少年

今カタールW杯優勝候補筆頭との呼び声も高かったブラジル。しかし、結果的には準々決勝でクロアチアにPK戦の末敗れ、2大会連続でベスト8敗退となった。敗退が決まった試合の直後、悲しみに暮れるブラジルのエースFWネイマール(パリ・サンジェルマン)に駆け寄るクロアチアのユニフォームを着た少年がいた。勝利チームの家族としてフィールドへ入っていたその少年は、クロアチアのFWイヴァン・ペリシッチの息子だったが、ネイマールは少年の伸ばした手に応え握手。軽い抱擁を交わして去っていった。敗戦直後でありながら心温まるこの対応は、W杯という舞台のすばらしさとネイマールの人間性が垣間見えたワンシーンとなった。


アクラフ・ハキミ(左)キリアン・ムバッペ(右)写真:Getty Images

ムバッペとハキミの友情

パリ・サンジェルマンのチームメイトであり、親友と呼べるほど仲が良いことでも知られるフランス代表FWキリアン・ムバッペとモロッコ代表DFアクラフ・ハキミ。両者は今カタール大会、準決勝の舞台で敵として相まみえることとなった。決勝進出をかけたこの試合。激闘の末2-0でフランスの勝利に終わるが、2人の友情は決して揺らぐことはなかった。試合後、ユニフォームを交換し抱擁。健闘をたたえ合い、友人として同じサッカー選手として敬意を払うことを忘れない美しい光景だった。

南野選手、モナコで再びゴールを決めトゥールーズと引き分け
Keep WatchingNext video in 8 seconds
 

日本代表 FW三笘薫 写真:Getty Images

1mmで得た勝利

グループリーグ初戦でドイツを破り、W杯のダークホースとして名乗りを上げた日本。残念ながら2戦目を落とし、3戦目の相手はまたも強敵スペイン。ドイツ戦と同様に先制を許し、日本は窮地に立たされた。しかし、交代選手の活躍もあり後半早々に追いつくと、立て続けにMF田中碧が2点目を決め逆転。今大会2度目の大金星でグループリーグ1位突破を決めている。だがこのスペイン戦の2点目は、ゴールライン上で折り返したFW三笘薫のアシストボールがラインを割っていたのではないかと、試合中のみならず試合後も物議を呼ぶこことなる。結果VAR判定が示す通り、わずかにゴールライン上にボールが残っており1mmの奇跡を生んだ。


カメルーン代表 FWバンサン・アブバカル 写真:Getty Images

笑顔の退場劇

残念ながらグループリーグでの敗退となったカメルーン。しかし、グループリーグ突破をかける大一番となった第3戦で、ブラジル相手に勝利を収める快挙を成し遂げている。ネイマールを欠いた影響もあってか、ブラジルがなかなか得点を奪えない中迎えた後半アディショナルタイム。カメルーンの10番、FWバンサン・アブバカル(アル・ナスル)のゴールで先制。粘り耐え続けた「不屈のライオン」カメルーンが「王国」ブラジルに牙を剥いた。ところが興奮のあまりゴール直後にユニフォームを脱いだことで、アブバカルはこの日2枚目のイエローカードを受け退場を言い渡される。だが、歴史的勝利に向け価値ある得点を決めた10番は、笑顔でレフェリーと握手を交わしてフィールドを後にするという感動的なシーンを作った。


ドイツ代表 写真:Getty Images

ドイツの抗議行動

ドイツはグループリーグ初戦の日本戦前、集合写真を撮る場面で全選手が口を隠すという変わったジェスチャーを見せた。ドイツを含む欧州の7ヵ国は、キャプテンが「One Love」という文言とハートマークの入った「寛容さ」「多様性」「反差別」を意味する腕章を着けて試合に臨む予定だった。しかし、国際サッカー連盟(FIFA)が政治的なメッセージを禁止するという規定などを理由に、着用した場合は警告処分といった通達を出したことで各国は着用を断念。ドイツの初戦でのジェスチャーは、このFIFAに対する抗議の意思を込めたものと言われ、話題になった。

ページ 2 / 2

名前Sくん
趣味:ゲーム(FIFAシリーズ/パワプロ/パワサカ)
好きなチーム:全Jリーグクラブ、リバプール、バイエルン

ゲーム、サッカーなどの記事を中心にライターとして活動しています。Jリーグ、海外リーグ、代表戦の区別なく、サッカーファンの楽しめる記事執筆ができるよう尽力します!

筆者記事一覧