的中しなかった森保監督の采配
第1節のドイツ代表戦でアタッカーを次々に投入し、日本代表を逆転勝利に導いた森保監督だが、この日は交代策が実らず。特に後半22分に投入した伊東純也を、[3-4-2-1]の2シャドーの一角として起用したのは悪手だった。
単独での突破力が高く、サイドから精度の高いクロスを供給できる伊東をハーフスペースでプレーさせたことで、この特性が失われる展開に。後半24分30秒すぎに伊東が相手DFフランシスコ・カルボをかわし、GKケイロル・ナバスと1対1になりかけるシーンがあったが、同選手が2シャドーの一角として輝いたのはこの場面くらいだった。森保監督は伊東の起用ポジションをサイドに限定すべきだろう。
また、伊東と同じく単独での突破力が高い三笘薫を投入したにも関わらず、同選手にボールが集まらないシーンもちらほら。中央を無理にこじ開けようとしたが、1点のリードを手にし、5バックと4人の中盤の間をより狭めたコスタリカ代表に対して有効な攻め手だったとは言い難い。三笘の突破がコスタリカ代表の選手たちを苦しめていただけに、攻め手を選手内で共有できなかったのが悔やまれる。
攻撃時の2ボランチやサイドハーフの配置を整えられなかったことも災いし、痛恨の敗戦を喫してしまった日本代表。選手間で配置や攻め手を共有するのは言うまでもなく、各選手の特性が最大限に活かされる布陣を森保監督が編み出せるかも、スペイン代表戦(グループステージ最終節)における彼らの浮沈の鍵を握るだろう。森保ジャパンのさらなる奮起に期待したいところだ。
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