
見逃さなかったドイツ代表の隙
森保監督は後半開始前にDF冨安健洋を投入し、基本布陣を[3-4-2-1]に変更。ドイツ代表の変則3バックに、1トップと2シャドーの計3人でプレスをかける戦法を採ったが、日本代表の布陣変更を受けて相手が4バックのままビルドアップをするように。前線の3人を起点とするハイプレスの効力は次第に薄れ、日本代表はドイツ代表の波状攻撃に晒された。

試合の潮目が変わったのが、先述した攻撃時の巧みなポジショニングと、献身的なチェイシングで日本代表を苦しめていたミュラーがピッチを退いた後半22分以降。同選手の交代を境に、ドイツ代表は右サイドから効果的なパスワークを繰り出せなくなった。
また、この時点でプレッシングの出足が鈍っていたハフェルツやニャブリをピッチに残し、運動量がそれほど落ちていなかったミュラーを交代させるという、ハンジ・フリック監督の采配が裏目に。吉田麻也、板倉滉、冨安の3バックへのプレスが弱まったうえ、同25分にGK権田がヨナス・ホフマンやニャブリの連続シュートを防いだことで、日本代表は息を吹き返した。

ドリブルで局面打開でき、狭いスペースにも割って入れる三笘薫、堂安律、南野拓実、快足FW浅野拓磨の投入も威力を発揮。後半30分に、三笘のパスを受けた南野が敵陣ペナルティエリア左隅からクロスを送ると、相手GKマヌエル・ノイアーが弾いたボールを堂安が押し込み、試合は振り出しに。同38分には、板倉の自陣からのフリーキックに浅野が反応し、ドイツ代表の不揃いな最終ラインの背後を強襲。GKノイアーのニアサイドを射抜くシュートで、逆転ゴールを挙げた。

体力を消耗したアタッカー陣の交代が遅かったフリック監督とは対照的に、選手交代で先手を打ち、ドイツ代表の最終ラインを疲弊させた森保監督の采配は称えられるべきだろう。[3-4-2-1]の布陣が現有戦力にフィットし、[4-2-3-1]([4-4-2])との併用の目処が立ったことも収穫と言える。相手の隊形変化やビルドアップのパターンに応じ、この2つを使い分けられるか。これが、初のベスト8進出という“新しい景色”を見るために、森保ジャパンが突き詰めるべき伸び代だ。
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