明治安田生命J1リーグ・浦和レッズはAFCチャンピオンズリーグ決勝2ndレグの埼玉スタジアム2〇〇2開催にむけて、先月上旬に埼玉県に対して要望書を提出。浦和レッズサポーター団体による署名活動も行われたが、「芝改修工事の実施時期」を巡る問題にくわえてFIFAクラブワールドカップ開催日程との兼ね合いにより実現は厳しいようだ。
浦和レッズはACLグループステージ東地区を4勝1分1敗で突破すると、日本開催の決勝トーナメントでジョホール(マレーシア1部)、BGパトゥム・ユナイテッド(タイ1部)、全北現代(韓国1部)を撃破。ACL決勝へ駒を進めている。
そのACL決勝は従来11月開催となっていたが、アジアサッカー連盟(AFC)は今年1月に2022シーズンの決勝戦を来年2月に開催すると公式発表。そのため浦和レッズは今年9月20日の声明において「2021年11月時点では、ACL決勝は従来通り2022年11月の開催が予定されていた為、クラブとしては事前対策を行うことは不可能でした」と主張している。
またクラブはACL決勝開催日程変更にむけてJリーグや日本サッカー協会(JFA)に働きかけていることを、公式サイトを通じてサポーターやスポンサー等に報告。JFAの田嶋幸三会長は、5月へのACL決勝開催延期をAFCに要望したことを明かしていた。
しかしブラジル『CBNラジオ』の記者であるヘナン・モウラ氏によると、国際サッカー連盟(FIFA)は2022年度のFIFAクラブワールドカップの開催時期について、2~3月で調整しているとのこと。開催場所も未定であるが、アメリカのマイアミやUAEのアブダビが有力候補に挙がっているという。
そのため3月までにFIFAクラブワールドカップを開催することが正式決定した場合には、ACL決勝の開催延期は不可能となる。
また埼玉県は浦和レッズの要望に対して、「芝改修工事の実施時期の延期」が難しいと再三にわたり主張。先月13日に浦和レッズが発表したところによると、埼玉県は芝改修工事の実施時期の延期を行う場合には、クラブに損害賠償費用として総額11億円以上を請求する姿勢を見せたという。
埼玉県との交渉が難航していることにくわえて、クラブW杯の開催時期に関する懸念材料を抱えることになった浦和レッズ。埼玉スタジアム2〇〇2での開催へのハードルはさらに高くなっている。
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