2022/23シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・グループステージ第4節が10月13日(日本時間)に行われ、バルセロナとインテルが3-3で引き分けた。
敵地カンプ・ノウで勝ち点1をゲットし、グループC2位の座を死守したインテル(勝ち点:7)。バルセロナに先制されながら、いかに劣勢をはねのけたのか。両軍の攻防を振り返りながら、インテルの勝ち点奪取の要因を分析する。
バルセロナの猛攻を受けたインテル
基本布陣[4-1-2-3]のバルセロナは、マイボール時に[3-4-3]の隊形に移行。隊形変化後の最終ラインは右からエリック・ガルシア、ジェラール・ピケ、マルコス・アロンソの3人。中盤の底にセルヒオ・ブスケツ、左右のインサイドハーフにセルジ・ロベルトとガビが据えられ、トップ下はペドリが受け持つ。3トップにウスマン・デンベレ、ロベルト・レバンドフスキ、ハフィーニャが配置された。
これに対しインテルはデンゼル・ドゥンフリースとフェデリコ・ディマルコの両ウイングバックが最終ラインに下がり、[5-3-2]の守備隊形を形成。
ラウタロ・マルティネスとエディン・ジェコの2トップの脇からボールを運んだガルシアやアロンソ、ハーフスペース(ペナルティエリアの両脇を含む、左右の内側のレーン)を上下動しチャンスメイクを担ったS・ロベルトの存在に手を焼いたものの、インテルはミラン・シュクリニアル、ステファン・デ・フライ、アレッサンドロ・バストーニの長身3センターバックを中心に相手のクロスを跳ね返し続ける。S・ロベルトのクロスに反応したデンベレにドゥンフリースが付ききれず、先制ゴールを奪われたが(前半40分)、前半に関してはバルセロナの3トップによるペナルティエリアへの侵入をまめに捕捉できていた。
バルセロナに押し込まれる時間が長かったなかで、インテルはシモーネ・インザーギ監督のもとで磨き上げたロングカウンターや、相手の中盤の選手を釣り出すビルドアップを随所に披露。前半8分の攻撃では、ニコロ・バレッラがセンターサークル付近でのボールキープでブスケツを誘い出し、右サイドのドゥンフリースにパス。ブスケツがいなくなったことで生まれたバルセロナの最終ラインと中盤の間にドゥンフリースからのパスが通ると、このボールがジェコとマルティネスに繋がり、決定機を迎えた。
前半28分にも、バルセロナのコーナーキックのこぼれ球をバレッラが拾い、敵陣へボールを運ぶ。同選手のパスを受けたドゥンフリースが相手GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲン強襲のシュートを放っている。インテルとしては、これらのチャンスを物にしておきたかった。
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