明治安田生命J1リーグ2022シーズンは第29節まで終了し、残り5節となった(ただし内10チームは残り6試合)。最終盤となり、優勝争いとともに残留争いが佳境を迎えている。J2自動降格となるのは17位、18位。J1参入プレーオフに回るのは16位。
現在12位の清水エスパルスから17位のアビスパ福岡までの勝ち点差はわずかに4。最下位18位のジュビロ磐田も残留圏(15位)まで勝ち点6と、大混戦だ。ここからは紙一重の戦いを制したクラブが残留に近づき、指揮を執る監督の経験値と実績がものを言う試合も出てくるだろう。
そこでここでは、J1リーグで残留争いを繰り広げる12位の清水から18位の磐田まで、7チームの監督の経験値と実績を、それぞれA(最上)からCで比較してみよう。
12位:清水エスパルス:ゼ・リカルド監督
- 経験値:A
- 実績:B
6月7日に、平岡宏章前監督に代わって清水エスパルスに就任したゼ・リカルド監督。指揮官としてのキャリアは2016年5月、ブラジルのフラメンゴでムリシ・ラマーリョ監督の辞任にともないスタートした。そこからヴァスコ・ダ・ガマ、ボタフォゴ、インテルナシオナルなどブラジルの各クラブで監督を歴任。経験は非常に豊富だが、多くのクラブで1シーズン持たずに解任もしくは辞任しており、J1残留争いという特殊な状況で結果を残せるかは不明だ。
13位:京都サンガ:曹貴裁監督
- 経験値:A
- 実績:A
2021シーズンから京都サンガに就任し、1年でチームをJ1昇格に導いた曹貴裁(チョウ・キジェ)監督。指揮官としてのキャリアは2012シーズン湘南ベルマーレでスタートし、この時も1年目からJ1昇格を達成している。1年で降格となったものの湘南で指揮を執り続け、2019年10月までの間に3度の昇格と2度の残留を達成。一方で、Jリーグよりパワハラ行為が認定され退任、公認S級コーチライセンスの1年間停止処分を受けている。その後は流通経済大学サッカー部のコーチを経て、現在の京都の監督に。残留争いの経験豊富な指揮官がいることは、アドバンテージとなるだろう。
14位:湘南ベルマーレ:山口智監督
- 経験値:C
- 実績:B
2021年9月、浮嶋敏前監督に代わり湘南ベルマーレのコーチから監督へと昇格した山口智監督。現役時代はジェフユナイテッド市原やガンバ大阪などで長年センターバックとしてプレー。G大阪の黄金期を語るうえで欠かせない選手であった。監督としては湘南が初で、経験は浅い。それでも昨シーズンは15位でバトンを受け11試合の指揮を執り、最終的には16位で残留を達成している。紙一重の戦いをくぐり抜けた実績が生きる可能性は十分ある。
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