サッカー日本代表は今年11月にFIFAワールドカップ・カタール大会を控える中、今月6日にブラジル代表と対戦する。その中、日本代表メンバーについてブラジルメディアからとある指摘が飛んでいる。
ブラジルメディア『UOL』は4日、「なぜ、日本はブラジル人の帰化による代表チームの補強をやめたのか」という見出しのもと、今の日本代表にブラジルからの帰化選手がいないことに注目。
「ラモス瑠偉、呂比須ワグナー、三都主アレサンドロ、田中マルクス闘莉王。長い間、日本代表の試合を見ることといえば、ブラジル生まれの選手がピッチに立っていることとほぼ同義だった。しかし、5度ワールドカップを制した国から才能ある選手が大量に帰化していく過程は過去のことだ」と綴っている。
また、2010年の南アフリカW杯終了後に田中マルクス闘莉王が日本代表から離れて以降、およそ12年間にわたり帰化選手が不在である現状に言及。「日本は、最近まで輸入された才能ある選手を必要としていたが、もはや外国人選手を補強して競争力を高める必要はない」
「今回、森保一監督が招集した28選手のうち、少なくとも22選手がヨーロッパでプレーしている。プレミアリーグやラ・リーガ、セリエAでプレーしている選手もいる」と相次ぐ欧州挑戦を理由に挙げている。
さらに『UOL』は「Jリーグには現在52人のブラジル人選手がいる。その中には、FIFAがスポーツ選手が新たに国籍を取得するために要求する期間である5年以上在籍している選手もおり、帰化して招集を試みることも可能だ。しかし、現状ではそのチャンスはほとんどない」と、日本への帰化が難しい現状も指摘している。
ただ、Jリーグでプレーするブラジル人選手の中では、ガンバ大阪所属のFWパトリック(34)が日本への帰化を目指している。同選手は昨年10月にブラジルメディア『BAND SPORTS』のインタビューで「日本代表は(ストライカーの)ポジションが欠けていますし、僕が帰化を望んでいることを代表監督は認識していますよ」とコメント。日本への帰化と同時に日本代表入りを望んでいることを明かしていた。
そんなパトリックは今年で「5年以上つづけて日本に住所を有すること」という帰化条件のひとつを満たす。およそ5カ月後にカタールW杯開幕を控える中、パトリックの帰化状況次第では、W杯本大会メンバーでのサプライズ選出へ期待が高まるかもしれない。
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