
アップダウンの繰り返しだったキャリア
小川のキャリアは、大幅なアップダウンの繰り返しだった。U-18世代から日本代表のエースであり続けたものの、2017年のU-20ワールドカップで、左ひざの前十字じん帯断裂および半月板損傷の怪我という大怪我を負ってしまう。
長期のリハビリを経て復帰し、2019年のトゥーロン国際大会ではメキシコやブラジルという強豪から得点。さらにこの年には国内組で構成されたEAFF E-1サッカー選手権で初のフル代表に選出され、香港戦で3得点。ハットトリックを記録した。
ところが昨2021年は、所属先のジュビロ磐田で最終的にはJ2得点王に輝いたルキアン(現アビスパ福岡)にポジションを奪われ、小川はリーグ戦で1得点止まり。それが響いて、東京オリンピックのメンバー入りを逃している。
今2022シーズンからは心機一転、横浜FCという新天地でリーグ開幕から得点を重ねてきた。困難を乗り越えた小川はこんなところで終わる器ではないはずだ。7試合無得点が続いたといえ、スタートダッシュによって得点ランキングトップに立っている。再び勢いに乗れば、J2得点王の最有力候補だといえる。

J2得点王で再び見えてくる日の丸
これまでにJ2得点王に輝いた日本人選手は7名。神野卓哉(当時大分トリニータ)、佐藤寿人(当時サンフレッチェ広島)、香川真司(当時セレッソ大阪)、ハーフナー・マイク(当時ヴァンフォーレ甲府)、豊田陽平(当時サガン鳥栖)、大黒将志(当時京都サンガ)、大前元紀(当時大宮アルディージャ)と錚々たる面々が名を連ねている。そして全員が、日本代表に選出された経験を持つ。
小川もすでに日本代表を経験しているとはいえ、まだ1試合のみだ。小川が試合数を増やすチャンスは、まだまだある。着実に個々の強化が進む日本代表において、FWだけは主軸が定まっていないためだ。2列目に強力な選手を揃えているため、得点力に加え周りを使える選手が求められているがハマる選手がなかなか現れない。自らの得点はもちろんポストプレーも巧みな小川は、タイプとしては当てはまる。
J2で大きな活躍をみせたとしても、すぐに日本代表とはならないかもしれないが、候補の1人にはなるはずだ。日本人の大型FWは、前述した豊田など年齢を重ねてから大きく活躍するケースが多い。複数の苦しみを乗り越え心身ともに逞しくなった186cm、24歳の小川が、今季さらなる活躍をみせチームを昇格させられたとしたら。それをきっかけに「イメージしていたキャリア」へと近付けられるのではないだろうか。期待は高まるばかりだ。
なお、本記事執筆後のJ2第18節いわてグルージャ盛岡戦(5月25日)で、小川は8試合ぶりの得点を挙げた。結果は3-1で横浜FCが勝利している。
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