サンプドリア所属の日本代表DF吉田麻也(33)が、アーセナル所属の日本代表DF冨安健洋(23)をはじめ多くの日本人選手が欧州で活躍している現状や東京五輪での経験について語った。
吉田麻也はイタリアメディア『Rivista Contrasti』のインタビューに応じた際、アジア出身の選手がヨーロッパで軽視される傾向にある理由を聞かれると 「ACL(AFCチャンピオンズリーグ)優勝クラブが一度もFIFAクラブワールドカップの決勝に進出したことがないという事実は、レベルが間違いなく上がっているにもかかわらず、アジアにおけるサッカーの成長を受け入れることに、文化的な抵抗があるんだと思いますね」
「今、ヨーロッパで活躍している日本人選手はたくさんいます。ディフェンダーでさえもそうです。僕がオランダ行きを決めたとき、周りが僕に不信感を募らせていると感じていましたね。あの時は日本人ディフェンダーとして初めての欧州挑戦でした」
「ただアーセナルの冨安健洋選手を見れば分かりますけど、今は違います。彼はミケル・アルテタ監督にとって欠かせない存在ですし、新たな世代を代表するタレントの一人ですよ」と、2010年にオランダのVVVフェンローへ移籍した当初の経験を語った上で、現在の日本人選手のレベルが高いことをアピールしている。
また、欧州でプレーする日本人選手が増えていることについては「JリーグはセリエAやプレミアリーグといったヨーロッパ最高峰のリーグには及びませんけど、今の世代は以前よりもはるかに準備ができていますね。今の若手選手は、より早く、より豊かな技術的背景と経験を持って成熟していきます。海外でのプレーは、成長につながりますね」とコメント。
つづけて「東京五輪で日本代表が準決勝まで勝ち進んだのは、偶然ではないですよ。自国開催の大会でキャプテンの腕章を巻いたことは、私にとってとても光栄なことでした。意欲に満ち溢れた若手選手たちをけん引したんですからね」とU24日本代表のキャプテンとして臨んだ東京五輪についても語った。
吉田麻也は2009年12月に名古屋グランパスからVVVフェンローへ完全移籍。2012年からおよそ7年半にわたりサウサンプトンでプレーすると、2020年1月からサンプドリアに在籍。ただ、今年3月以降は出場機会が激減しており、今季限りでの退団が噂されている。
一方、冨安健洋は吉田麻也とともに東京五輪でプレーすると、昨年8月にボローニャからアーセナルへ完全移籍。加入してすぐに右サイドバックでレギュラーに定着していたが、今シーズン後半戦は負傷離脱により多くの公式戦で欠場していた。
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